宮村氏答弁書(1)
※初回アップ時の記事はそっけない答弁書そのものであったので、読者の中には何の事だかわからない部分がったことと思う。そこで新たに追加的に、必要と思われる部分に<注>をつけ、答弁書末に脚注欄を設けた。
これより宮村氏側の提出した答弁書の掲載に入る。これまで掲載した後藤氏側訴状により、本件の争点は、拉致監禁という暴力を伴う脱会説得を行った場合、どの程度の損害賠償を要するのかということが明らかになっている。原告側は約2億円を提示している。
これに対して、被告側が答弁するとすれば、内容は拉致監禁を認めるか否かが焦点になるであろう。拉致監禁は否認することは想定されるが、本訴訟はこの点に関してのみ議論されるべきである。間違っても、他の社会的要因へのすり替えにより、拉致監禁という基本的人権が侵害された行為についての焦点がぼかされるようなことがあってはならないのである。
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被告宮村峻氏(左) |
ところがここに面白い記事がある。「やや日刊カルト新聞」の「統一協会“反拉致監禁キャンペーン”後藤事件で第1回弁論」と題する記事がそれである。この記事の最後の部分に以下のくだりがある。
「 ただし被告らの代理人の一人は、本紙の取材に対して『私たち統一協会問題に取り組む弁護士にとって最も重要なのはUCの違法行為の被害者の被害回復と違法認定です』と語る。」
ライターの質問が書かれていないが、前後の文脈からして、この裁判に関する関連質問であると思われるので、「この裁判のポイントを教えてください」とか、「今後どのような姿勢で臨まれますか」というような質問ではなかったかと推定される。これに対する回答が、カッコ書きの部分であったとすれば、被告側は明らかに、裁判の争点をすり替えようとしている。つまり後藤氏に対する拉致監禁という暴力行為があったという後藤氏側の提訴の要旨から、まったく関係のない他の社会的要因に論点をすり替える主張を展開することを予感させる被告側弁護人のコメントである。この点に留意しながら宮村氏サイドの答弁書を読むと、被告人サイドの人権感覚が明らかになってくると思われる。
宮村氏の答弁書はかなり長い。一度に掲載すると、膨大な量になるので、五回に分け掲載することとする。各回の文章の答弁書内での位置を分かりやすくするため、各回の冒頭に目次を置くこととし、今回掲載部分を青字で表示することとする。また、読者のご理解に供するため、適宜<注>を挿入し、脚注欄で説明する。前置きが長くなったが、以下、宮村氏の答弁書を掲載する。
宮村氏答弁書の構成
第1 請求の趣旨に対する答弁
第2 請求の原因に対する認否
第3 被告宮村の主張
統一協会の責任を認めた判決の概要
1 福岡地方裁判所平成6年5月27日判決~1 4 (1)新潟地方裁判所平成14年10月28日判決
15 大阪高裁平成15年5月21日判決~21 福岡地方裁判所平成22年3月11日判決
統一協会信者に対する刑事手続事例
1.監禁致死外 大阪地方裁判所~20.特商法違反 2007 (平成19)年10月から12月
21.特商法違反 2008(平成20)年2月12、15日~32.特商法違反 2010(平成22)年7月1日
青印が今回アップしたもの
原 告 後藤徹こと岩本徹
被 告 □<後藤徹氏の兄>外
答弁書
2011年(平成23)年3月22日
東京地方裁判所 民事第12部 御中
〒160-0022
東京都新宿区新宿1-15-9 さわだビル5階
東京共同法律事務所(送達場所)
電 話 03-3341-3133
FAX 03-3355-0445
被告宮村峻訴訟代理人
弁護士 山 口 広 印
同 木 村 壮 印
第1請求の趣旨に対する答弁
1 原告の被告宮村峻に対する請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
第2 請求の原因に対する認否
1 1項の主張は否認。<注1>
2 2項(2)のうち、
ア、□<同兄>と□<同妹>が「被告宮村らに拉致監禁されて棄教した」との主張は否認
ウ、第1段落のうち、被告宮村峻(以下、「被告宮村」という。)が株式会社タップという会社名の広告代理店を経営していることは認め、その余は否認する。<注2>
水茎会は、被告宮村が組織し、主催する会ではない。まして、「職業的強制改宗屋」との記述は著しく事実に反する名誉毀損であり、かかる訴状作成者に対する損害賠償請求権を留保する。<注3>
同第2段落のうち、被告□<同兄>が株式会社タップに勤務していた時期があったことは認め、その余は否認する。<注4>
3 3項(1)の主張は否認。<注5>
4 3項(2)のうち、□<同兄嫁>が宮村から脱会説得をうけたとの主張は否認。<注6>
原告は昭和62年11月末から、平成7年9月までの間、統一協会の献身者として、その組織活動に専念する生活をしていた。原告は、信者らが共同生活をするいわゆる「ホーム」と称する施設で起居し、一般社会の職に就かず、組織の指示に従ってビデオセンターヘの誘い込みや、物品販売等の組織活動に従事していた。<注7>
5 3項(3)のエについて、
(1)(3)エの主張は否認。<注8>
(2)原告は、被告宮村に対して、不法行為に基づく損害賠償請求をしているものと思われる。
しかし、原告は、3項(3)エにおいて、被告宮村について、原告の滞在していた荻窪フラワーホーム804号室に来訪し、原告に対して、「非難、中傷、罵倒を原告に浴びせかけ」て、「棄教強要」をしたと、それ自体著しく事実に反する、抽象的な主張に終始するのみで、具体的な被告宮村の実行行為の内容及び損害との因果関係について、請求を根拠づける事実の主張及び法律上の主張はなく、主張自体失当である。
(3)よって、本件請求について、速やかに請求棄却の判決をするよう求める。
6 4項及び6項は争う。
第3 被告宮村の主張
1 本件訴訟は、原告が所属する統一協会がその組織活動方針として展開している「拉致監禁」キャンペーンの象徴的事件として提起したものである。<注9>
2 即ち、統一協会は、本書末尾の「統一協会の責任を認めた判決の概要」のとおり、その組織活動について、①資金獲得活動としての霊感商法、②マインドコントロールの手法による信者獲得、教え込み活動、③合同結婚式が、いずれも民事上不法行為に該当する場合があるとの判決を繰り返し受けてきた。
また、統一協会信者の活動について繰り返し犯罪行為としての摘発を受けてきた。その内容は本書末尾の「統一協会信者に対する刑事手続事例」のとおりである。とりわけ、2007年(平成19年)10月の沖縄「天守堂」の摘発以来、信者らの組織的な印鑑等販売行為が特定商取引法違反であるとして相次いで摘発され、その資金獲得活動に重大な制約が(当然のことではあるが)生じてきた。
3 かかる事態による組織的動揺を防ぐために、統一協会が強調し始めたのが、家族と信者が話し合って脱会に至る過程を全て家族による「拉致監禁」だと決めつけ、その背後にいてそれを指導してるのが被告宮村や同松永ら家族の相談を受けている者らであると決めつけてひどい誹膀を繰り返すようになった。この「拉致監禁」キャンペーンによって、相次ぐ警察の摘発による統一協会組織内の動揺を防ぐ目的のキャンペーンであった。
4 折から2008年2月、マンションの室内に居すわり続けていた原告が、被告□(同兄)らによってマンションの部屋の外に出されたことを奇貨として、これを拉致監禁キャンペーンの中心的事件にすることとし、多くの事実を歪曲、ねつ造して刑事告訴するに至った。
5 この刑事告訴については、平成21年12月9日不起訴となり、原告は検察審査会に申立したが、これも乙第1号証のとおり、不起訴相当の議決がなされている。
6 原告及び統一協会は、何としても「拉致監禁」キャンペーンを継続する必要があって、そのために本件訴訟を提起したのである。
7 原告が代表となったとされている「全国拉致監禁強制改宗被害者の会」名義で、丙第1号証の1、2の如きビラが荻窪駅や被告宮村の自宅、会社事務所一帯に再三にわたって大量に頒布されている。
原告や統一協会は、被告宮村を「職業的強制改宗屋」などと名誉毀損に該当する表現で決めつけて、統一協会信者に対して、被告宮村の悪いイメージをフレームアップすることを通して、次々と離脱者が出ることを防ぎ、統一協会の組織固めを企図しているのである。
8 訴訟制度を、このような不当な目的に悪用するねらいで提起された本件訴訟は、速やかに棄却されるべきである。
以上
統一協会の責任を認めた判決の概要
(2011年2月17日時点)
<以下続く>
<注1>後藤氏の訴状の中の「請求の原因」で明らかにされた、12年5カ月に及ぶ後藤氏の拉致監禁被害に対する否認。つまり、平成7年9月11日ごろ東京都西東京市の父方において拉致監禁されたことをはじめ、自動車に乗せられて移動した新潟の「パレスマンション多門」での平成9年6月22日ごろまでの約1年間9か月にわたる新潟での監禁脱会説得、その後半年間にわたる「荻窪プレイス」マンションでの監禁脱会説得と同年12月から平成20年2月10日までの監禁脱会説得を含めた約11年6カ月に及ぶ東京での拉致監禁説得。これらを合わせた12年5カ月に及ぶ監禁脱会説得は、なかったものと山口代理人は主張している。しかしながら、この間の監禁脱会説得については、全国拉致監禁強制改宗被害者の会のホームページに掲載された後藤氏の警察への陳述書、ルポライター米本和広氏のブログ「火の粉を払え」ブログのカテゴリー「後藤徹・監禁事件の資料」などにすでに詳しく報じられており、後藤氏サイドにおいては証人の証言などを通してこれをどのように裏付けるか、宮村氏サイドにおいては、これを否定するに足る反論を展開できるかどうかが今後の焦点となる。後藤氏の拉致監禁場所に、脱会説得に訪れた人を後藤氏側が証人として出廷させることができれば、この否認は一挙に崩壊することになる。
<注2>宮村氏答弁書におけるこの箇所は、宮村氏側にとっては最も難しい反証の個所となる。宮村氏が手掛けた拉致監禁を伴う脱会説得を受けた統一教会員は2000人に及ぶと言われている。しかも後藤氏の兄は宮村グループの中でも、精力的に脱会説得に関与している。これまた一人でも、後藤氏の兄が宮村氏による脱会説得を受けたことを証言する人が現れれば、この否認は崩れ去る。ちなみに米本和広氏の「火の粉を払え」ブログでは、この点に関して以下の記述がみられる。1987年5月頃、兄が、現在の西東京市(当時保谷市)の自宅に帰った際に、家族らによって監禁され脱会説得を受けました。
<3>この点もまた、宮村氏サイドにとっては最大の難関の一つである。偽装脱会という手段によって拉致監禁脱会説得のマンションを脱出することができ、統一教会に戻ることができた人の中にも、水茎会を知っている人は多い。本ブログを発行している「拉致監禁被害者後藤徹氏の裁判を支援する会」の世話人の一人、yamaさんも「統一教会脱会請負人・牧師『宮村峻・高澤守』研究」ブログの連載「YAMAさんの体験談5」の中で次のように証言している。
兄が後日話したところによると、兄は両親らによって車に乗せられ、監禁場所に向けて連行される途中、踏み切りで車が止まった際、車の窓から外に逃げ出したそうです。そこで、両親らと揉み合いになり、警察沙汰にまでなったのだそうですが、結局監禁場所に連れて行かれたとのことでした。
兄に対して脱会説得をした脱会説得の専門家の一人は宮村峻といって、株式会社タップという広告代理店を経営している人物で、後日私に対する2度に亘る拉致監禁に関与したのもこの宮村です。
宮村は、当時、荻窪にある日本イエスキリスト教団荻窪栄光教会の森山諭牧師と組んで、同教会を拠点に複数の統一教会信者の父兄等から、彼らの子である信者を脱会させる依頼を受け、父兄等に順番待ちをさせ、順番が来るまでの間、拉致監禁による脱会説得の手法を父兄らに指導していました。
水茎会と順番待ち
宮村が組織していた父兄らの会を水茎会と言い、水茎会では、順番が回ってきた父兄は、既に信者の脱会に成功した父兄らの協力を得て自分の子を拉致監禁し、荻窪栄光教会の牧師館、ないし、近隣のマンションの一室に監禁するというシステムができており、そこに宮村が来訪するなどして脱会説得が行われました。
私も後日順番待ちの父兄の名簿を見ましたが、そこには父兄らの名前がびっしりと記載されていました。聞くところによると、順番待ちの父兄の最後尾は数百番代になるとのことでした。
兄は統一教会を脱会後、宮村が行う統一教会信者に対する脱会説得活動を手助けするようになりましたが、更に前記株式会社タップに就職し、宮村のもとで鞄持ちのようにして働くようになりました。
父兄の名簿上は、私に対する脱会説得の順番はずっと後であったところ、兄が余りにも熱心に宮村の脱会説得活動を手助けしたため、私を脱会説得する順番を早めたということを、私は後で聞かされました。一ケ月ぐらい経つと、新井薬師にある日本基督教団の聖書之友教会(写真)で行われていた水茎会の集会に顔を出すようになりました。そして反対父兄が多数参加しているその場で、スピーチをするように指示されました。宮村氏は勿論、脱会した経緯を私が父兄の前で語ることを通して父兄達が希望をもってくれることを期待していたのだと思いますが、私は、偽装とはいえ、統一教会を脱会したということがはばかられ、父兄たちを笑わして、いかにも原理の間違いがわかり、吹っ切れているようになりすまし、何とかその場をしのぎました。
<注4>訴状すべてを否認したかったであろう宮村陣営も、後藤氏の兄が㈱タップの社員であったことだけは、事実として認めざるを得なかった。だがこのことは、宮村が社長として後藤氏の兄を指導する立場にあったことを意味するものである。そのことを宮村陣営が認めたことは、重い意味を持つ。その他のことを否認すると言うが、否認するなら否認できるような反証を提示しなければならない。困難を極めることと推測される。なかったことを否認するのは問題がない、しかし、あったことを否認するとするならば、偽証しなければならなくなる。裁判の進展に興味をそそられる。
<注5>後藤氏の京王プラザホテルでの拉致監禁を否定する項目である。が、この否定は実際のところ、かなり難しいものと思われる。ブログ「統一教会脱会請負人・牧師『宮村峻・高澤守』研究」の連載「検察審査会議決通知書を読む」のうちの1回分として紹介した「鳥海氏の体験と酷似している後藤氏の京王プラザホテルでの拉致監禁」で、鳥海氏の京王プラザホテルでの拉致監禁の仕方と、後藤氏の拉致監禁の仕方が、極めて酷似していることを述べた。鳥海氏の著書の中では、宮村氏はこの時の拉致監禁を取り仕切っている。後藤氏の京王プラザホテルでの拉致監禁を否定するには、鳥海氏の被害体験についても否定しなければならず、これは事実上無理であろう。
<注6>この点もまた、当時の兄嫁とともにホーム生活をしたか、活動を共にした人を後藤氏陣営が探し出してくれば、崩壊することになる。宮村陣営の対応が注目される。兄嫁は岸部シロー司会の朝のモーニングショー「ルックルックこんにちは」に、元統一教会信者として出演した事がある。この出演を宮村氏が取り計らったものであることが立証されれば、拉致監禁をなくす会の小出浩久代表が著書「人さらいからの脱出」の中で記している、宮村氏取り計らいのテレビ出演と同じパターンになり、兄嫁が宮村氏により脱会説得を受けたことの有力な傍証になるであろう。
<注7>後藤氏が統一教会の活動に専念しなければならなくなった理由は、京王プラザホテルでの拉致監禁にある。大成建設に勤めていた後藤氏は、拉致監禁による無断欠席により、また会社に復職しても再度拉致監禁されるかもしれないという恐怖心により、大成建設を退職せざるを得なくなった。この間の事情は、『拉致監禁をなくす会』のブログに以下のように記されている。音信不通となっていた兄から連絡があり、京王プラザホテルの一室に入ったところ、監禁された。そのあと、宮村峻が元統一教会信者を数人連れて部屋に来るようになり、脱会説得を受けた(『「脱会屋」の全て』の著者、鳥海豊と同じパターンである)。
宮村氏自身によって指導された拉致監禁により退社を余儀なくされ、結果として統一教会の活動に専念した後藤氏を、山口代理人は後藤氏の統一教会の専従としてのイメージを強化する。論理的にはありえない主張と思えるが、法廷での論争を拉致監禁から統一教会の活動へとずらす目的があると見れば、理解が可能になる。
兄の後日の話によると、宮村の説得を希望する信者家族は大勢いて、順番待ちリストの最後尾は数百番目。兄はタップの社員であり、熱心に宮村の脱会説得活動を手助けしていたため、説得の順番を早めてくれたという。
偽装脱会を装い、一一月下旬頃、荻窪栄光教会の日曜礼拝に参加したとき、トィレに行く振りをして教会から脱出した。
無届け欠勤していた大成建設は、辞めざるを得なかった。会社に頭を下げて復職しても、再度家族から拉致されるかも知れないという恐怖心もあった。
<注8>小出氏著の前掲書に同様の宮村氏による脱会説得のシーンがある。「統一教会脱会請負人・牧師『宮村峻・高澤守』研究」の「説得現場で振るわれた暴力」で以下のように紹介した。宮村氏が基本的人権を侵害していないと言いながら、実は暴力をふるって退会させていることが、小出氏の著書「人さらいからの脱出」の23ページに記されている。少し引用する。
私は小手先のへ理屈だけであれこれ攻めてくる宮村氏を無視して、構わず「基本的人権」を訴え続けた。
そんな私に耐えかねたのか、宮村氏はついにテーブルの上に身を乗り出して私の方をにらみつけ、「おれはこうやってにらめっこを最高3時間くらいしたことがあるんだ」と威嚇してきた。私が横を向いてしまうと、今度は胸ぐらをつかんできた。
すかさず「暴力はやめていただきたい」と言うと、さっとその手を離した。
そんなやり取りがあり、宮村氏らは、その日はあきらめて帰っていった。小出氏への脱会説得では、胸ぐらをつかんだだけで終わった。これだけでも十分に暴力的脅迫である。が、小出氏は、このほかの人の脱会説得の際に、宮村氏は胸ぐらをつかみ、その被害者を畳にたたきつけたという。この被害者はその後、それで目が覚めたと語ったそうである。つまりは、脱会説得を暴力を用いて行ったわけである。このパターンが小出氏に通用すると思って実行したのであろうが、どっこい小出氏には通用しなかった。先の被害者を畳にたたきつけ、それで目が覚めたと被害者が語ったことで、宮村氏は暴力もまた愛情表現の一つだと錯覚したのではないか。
以上のように、宮村氏は現場では脅迫的に説得することがある。この事例を見るとき、後藤氏の表現が決して抽象的ではないことが分かる。
<注9>注7で推測した通り、やはり山口代理人作成の答弁書の目的は、拉致監禁という蛮行から人々の目を統一教会のキャンペーンというまったく異なるものへそらすことにある、つまり論理のすり替えにあることが分かった。裁判官は、この点にごまかされることなく、裁判を進めてほしいものである。
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訴状への反証が見もの
論理すり替えもありえますね。
>まさか、へなちょこ球で目くらましの返球などしないでしょうね。
このブログのライターも、それを心配していますね。でも、なんだかそれを予感させる文章がありますよ。
宮村答弁書には上記「原告が所属する統一協会がその組織活動方針として展開している「拉致監禁」キャンペーンの象徴的事件として提起したもの」って書いてありますよ。後藤氏への拉致監禁があったのかなかったのかについては、直接争わない作戦のようです。つまり、川北さんの危惧する「へなちょこ球」を、本当に投げてきそうな雰囲気ですね。
米本氏の「火の粉を払え」ブログから受ける宮村氏の印象は、豪腕宮村という感じです。その彼が、豪腕宮村のプライドを捨てて、豪腕直球勝負ではなく、「へなちょこ球」勝負ですか。よほど気が弱っているのでしょうか。
まあ、殿方たちワァ
でもね、わかるのよねェ。
写真を見て、ビビっと来たのォ。子宮がうずくのオ。
も~、うっとり。まるで麻原さんみたいじゃないのぉ。
カルトにはまった女性を助ける宮村さんって、素敵だわァ。
ねえ、紹介・紹介・紹介して~~ネ。
、
写真を見ながら、一人で歌ったワ。
♪雨が降ったら傘を差し出す♪
♪煙草を出したらライターを♪
♪うとうとしたらソバカス枕を♪
ほんとっ、宮村さんって、カッコいい!
No title
頭、大丈夫ですか。この程度の常識ですか。嘆かわしい。
嘘、偽り、すべて、清算されます。勧善懲悪。そのうち、狂うかもしれませんね。
まあ余裕がないことよ
大丈夫よぉ。
ご批判、ありがとさ~ん
それより、あなたのことが心配ヨ。だって、返信メールをおくりにくいじゃないのオ!
ハドルネームも書いていないしィ~。なんでもいいから書いたら?
関係ないけど、「勧善懲悪」って、言葉の使い方も変ですワ。
反カルトの人もバカみたいだけど、あなたも似たような感じ。
反カルトのカルト性。まぁ、簡単に言えばバカはバカと似るって、ことじゃないのかしら。、
結局同じ穴の狢にしか見えない
私は統一教会信者時代から疑問でした。何で、私達には声高々に霊感商法は救いのためやっている、と言っていたのに、マスコミにはやっていないと言うのか?
私は霊感商法はやっていませんでした。目茶苦茶躓いて、そのため一度自然脱会したものです。その後、自ら教会に戻ったもののやっぱり躓いていました。でも、ある女性信者の証を聞いて、救いのための行為だと思いなおしました。
だから、1回目拉致監禁された時も、親兄弟、親戚に統一教会は霊感商法をやっている、でもそれは救いのためなんだ、とはっきり言いました。1回目の拉致監禁時は私は偽装脱会して教会に戻りました。その1年後再度拉致監禁されました。拉致された車の中で父、弟に言われました。
「霊感商法は救いのためにやっている、と言っていたよな。でも、統一教会はやってない、と言っているよ。これを見てお母さんはおかしくなったのだよ。」と。
統一教会がマスコミに「霊感商法はやっていない」と言っているのは知っていたけど、でも、こんなふうに誤魔化しているから、世間は認めないし、親は心配しておかしくなるし、私は拉致監禁されるんだ、と拉致監禁行為と同様、統一教会も恨んだものです。
宮村答弁書は統一教会は霊感商法をやっていない、と同じことを言っているのです。
ただ、言葉が、統一教会が宮村に代わり、霊感商法が拉致監禁に代わっただけ。そもそも、拉致監禁自体を否定するなら、統一教会の社会悪をつらつらと並べる必要がないわけです。ただ、拉致監禁はなかった、家族の話し合いに、家族から頼まれて宮村氏と元信者が加わった、後藤氏は自ら12年篭っていた、と言えばいいだけです。
拉致監禁があったかなかったかに、統一教会の社会問題は関係ありません。これをあえて出すというのは、統一教会はこんなに悪の団体だから、脱会させなければいけない、そのために拉致監禁はいた仕方ない、と言っているようなものです。誤魔化さずに、最初っからそう言えばよいのです。
これを世間がどう判断するか、裁判官がどう判断するか・・
後藤さん12年拉致監禁事件について
強制説得で脱会した元信者、元信者家族の中に、「12年も家族は頑張ったのに、統一教会の間違いがわからないなんて可哀想」という意見もあります。
宮村氏が拉致監禁を認めたとして、世間はどう見るでしょう?気になるところです。
No title
統一教会を甘くみるなよ!これ以上、バカとは討論しない。
宮村、人の人生 メチャメチャにして、その報酬がまっている。
今朝ページを開いてみたら・・・
比べるのも失礼ですが、やや日刊カルト新聞の藤倉氏、エイト氏に比べると、月とすっぽん。あちらの方は、親切心から、記事内容について忠告しても、まったく聞く耳持たず。学級新聞からの脱皮は難しそうです。
こちらのページの方は、要点をしっかり書いているので、理解しやすいです。今後を期待します。
宮村教
言葉が、統一教会が宮村に代わり、霊感商法が拉致監禁に代わっただけ。
とても鋭い指摘だと思います。
宮村氏の強制説得によって脱会した元信者の中には、崇拝する対象が「統一教から宮村教に代わっただけ」の人がいるように思えます。
「宮村教」という表現は、私の創作ではありません。
後藤さんの告訴を受け、事件を捜査した刑事の言葉です。
刑事さんは、かなりの元信者に会い、事情聴取したようです。以下は刑事さんの感想です。
「オウムの元信者と比べると、統一教会の元信者は統一教会からまるで抜けきっていない。『宮村教』にかわっただけだね」
アジュマの妹さんが、写真についてコメントされていました。揶揄が強すぎて誤解されたようですが、「宮村教とその信者」を象徴する写真だと思います。
元女性信者を侍らせるという点では、オウムの麻原彰晃氏と何ら変わりがありません。
川北さんへ
答弁書の構成に注目を!
通常の答弁書は
第1 請求の趣旨に対する答弁
第2 請求の原因に対する認否
だけで終わる、味もそっけもないものです。
ところが、宮村答弁書は饒舌です。
第3 被告宮村の主張
を加えているのです。
答弁書はそもそも訴状に答弁する書面であって、「主張」までするのはあまり例がないと思います。
しかも主張を補強するためにか、後藤さんの訴状とは何も関係のない、裁判の争点とさえならない過去の事例まで載せている。
今利理絵さん、アントール美津子さんが同じような趣旨で訴えたそれぞれの裁判でも、やはり被告代理人となった山口氏は、馬に食わせるぐらいの膨大な過去の判決文を提出しました。なぜそのようなことをするのか。
実はここに、代理人山口弁護士深謀遠慮な狙いがあるのです。
作戦その1・拉致監禁の事実を完璧に否定する。しかし、このブログの<注>でも述べられている通り、後藤さんと宮村氏の事実の主張は180度異なります。おそらく物的証拠は原告・被告ともに提出できないでしょう。
それゆえ、裁判官はどちらが主張する事実が真実なのか、判断に困ります。
そうなると、心証形成に基づいて事実認定をせざるを得ない。
作戦その2・そうしたときに過去の判決文を読めば、統一教会は違法行為を繰り返しているという心証を抱きます。つまり、「統一教会員の主張はあまり信用できないな」という心証です。
作戦その3・裁判官には「是々非々」の立場で判断する人もいます。
「過去は過去。今は今。過去に統一教会員が悪いことをしていたとしても、本件の後藤が絡んだ事件ではない。裁判の争点とは関係ない」
そのように理性的に判断されれば、事実認定がどちらに転ぶかわかりません。
作戦その4・<万が一、裁判官の心証形成が後藤側に有利になる場合だって考えられる>
そうなった場合、裁判官は「拉致監禁の事実があったとすれば、なぜ親兄弟は拉致監禁をするようなことしたのだろうか」と疑問を抱きます。
そのときに過去の判決文が心証形成に影響してきます。すなわち、
「統一教会にこれだけの違法行為があったのだから、親兄弟が社会的相当性を逸脱したとしても、親兄弟の心情は理解できる」
実際、今利裁判の地裁・高裁判決文がそうでした。
判決文を読めば、拉致監禁の事実を認めながらも、社会的相当性を逸脱したとまでは言えない-というものでした。
※今利裁判のときとは違う作戦も考えられているようですが、それは法廷に書面が提出された段階で、述べることにします。
これから、ブログで過去の裁判事例がアップされます。山口氏の狙いを頭に入れて読まれるといいと思います。
(追記)統一教会に批判的な視点で付け加えておきます。
すでにkoyomi さんが「同じ穴の狢」で書かれていることです。
統一教会が過去にやってきたことを認め、国民に向って謝罪をしなかったことです。
そのため統一教会に対する心証はきわめてマイナスに影響するのです。
No title
これが事実なら、恐ろしいことです。
単に、宮村が恩をきせようとして言っている方便ならいいのですが。
たとえば、後藤氏が敗訴した場合
先の投稿は、本ブログの記事を高く評価するのが本意であり、原田さんだけを評価するというつもりはなかったのですが、気分を害されたのなら、お詫びします。
米本さん
これから裁判でいよいよ本格的な論戦に入ろうかというときに、こんな質問は支援者のかたがたには失礼に当たるかもしれませんが、12年5ヶ月もの拉致監禁は、裁判官に相当の心証を与えると思われますが、それでも後藤さんが敗訴した場合は、統一教会の心証が相当に悪かったということになりますね。
川北さんへ
<12年5ヶ月もの拉致監禁は、裁判官に相当の心証を与えると思われますが、それでも後藤さんが敗訴した場合は、統一教会の心証が相当に悪かったということになりますね>
その通りです。
弁護士というより、裁判策士の(もう少し一般用語でいえば裁判ゲームが得意な)山口さんの勝利ということになります。
しかしながら、「相撲に負けて、勝負に勝った」という言葉があります。
このことを如実に示したのが「今利裁判」と「アントール美津子裁判」でした。
裁判では敗訴したものの、日本基督教団の牧師のほとんどが保護説得という名の拉致監禁説得から、一斉に手を引きました。
つまり、原告からすれば、相撲に負けて勝負に勝った!
私は正直言って、裁判で後藤さんが勝訴しようが敗訴しようが、さほどには興味ありません。
勝訴したとしても拉致監禁が続くようならペケ、敗訴したとしても宮村先生が拉致監禁を辞めるのならマルなのですから。
その意味で、東京地裁709号室に提出される書面がこのブログで明らかにされることに歴史的な意義があると考えているのです。
拉致監禁諸派はモグラなのです。モグラはお天道様があたれば弱ってしまいます。
後藤さんが負けようが、裁判に太陽の光を与える・裁判書面をオープンにする。それが重要だと思っています。
前の2つの裁判記録、たとえ彼女らの訴状とては誰も見ていないのです!
宮村さんの側は、東電よろしく、オープンにされることをなにより嫌がるはず。
それゆえ、裁判策士の山口先生がこのブログに文句を言ってくる可能性は高いと考えています。
どうか管理人さん、プライバシィの侵害といった瑕疵(かし)をつくらないようにお願いする次第です。
白日の下に晒す……
世界の白日の下にです。
このブログが英訳されてより多くの世界の人権活動家に知られるようになればどうなるでしょうか?宮村の答弁書を通して日本統一教会の霊感商法も世界が知ることになりますが、(もう知ってますが)そのなことに関心はありません。反対に話しを逸らそうしている手口がよけい海外から観ればコソクに感じられます。欧米では宗教の自由と基本的人権が守られている国,イスラム教、ユダヤ教、キリスト教など数え切れない
宗教宗派がある西洋の文化圏の人々からしてみれば、裁判の焦点は統一教会の宗教活動の内容が問題では無く、後藤徹さんが12に5ヶ月間マンションの一室に拉致監禁されていたのが合法か違法か?基本的人権と宗教の自由が憲法で保障されている先進国日本の裁判がどう判決を下すかが世界が注目しているのです。
世界の人が日本の裁判の資質を問う裁判と言うことです。
No title
このような人権問題があることを 世界が知ったら 震災でのモラル以上に驚くでしょう。早く 一日も早く多く世界中の人に知ってもらうことです。 今 日本のことを知らない人はいないので 宣伝しやすいです。正義は勝つようになってます。しかし 急がなくてはなりません。
No title
同感です。後藤氏が受けた拉致監禁は、精神的虐待、肉体的虐待そのものです。12年5ヶ月にもわたって、なぜ、このような残虐無道なことがなされたのか。日本における基本的人権と宗教の自由において、公平な判決を願う次第です。そして、日本において、このような、ことが、2度とおこらないように、祈ります。
同感です。
私は、世界云々の広い世界でなく、まず日本の統一教会と全く関係ない人に知ってもらいたいです。
残念ながら、世間では、統一教会は悪印象です。家族が統一教会員になったら、脱会させたいと思う・・・その思いに、非を述べる人は少ないと思います。だけど、その脱会の方法が拉致監禁で、しかもそれが12年5ヶ月に及んだと知ったらどう思うでしょう?その率直な意見を聞きたいのです。
どんなに拉致監禁はなかったと、宮村サイドが言おうとも、強制説得、拉致監禁が行われていることを身をもって知っている人が4000人以上いるのです。
この裁判がまず、日本国内の一般人に知って欲しい・・・そう願います。
(そうなったら、宮村-山口サイドはかなり慌てるでしょう。)
日本人に知ってもらうには
そのためのキャンペーンというか、教会の人だけでも集中してアクセスすれば、何かの本がアマゾン1位になったように、有名になるのではないかと思います。
まずは、後藤さんの裁判記録、そしてSBSの日本語字幕、といったところでしょうか。
みなさん、どうでしょう?
このブログの価値は大きい
ブログの種類にもいろいろあり日記風や、ペンネームの趣味程度のものなど・・・用途はいろいろですが、特に実名を出している管理者、複数の世話人が名を連ねているブログは多くありませんし、明確な目的をもって行ってるこのブログの価値は大きいです。この点から観てもこのブログは普通のブログではありませんし、このブログは必ず今後の社会的影響を及ぼすブログとして成長するでしょう。そして、今後は多くの日本人がこのブログを通して真実を知るようになるでしょう。統一教会の活動も以前報道を統制することで偏見に満ちた誤ったイメージで報道が可能でしたが、ソーシャルメディアを通してこれからドンドン真実が広がって行きます。
その第一歩としての重要な裁判が後藤徹さんの民事裁判であり、このブログなんです。
原田代表もそのつもりで始められたと思いますし、私もそのつもりでコメントしています。実名ですから責任を持ってます。
決してハンドルネームを批判しているのではありません誤解しないで下さい。
言いたいことはこのブログの価値は大きいと言う事です。
Re: このブログの価値は大きい
> ブログの種類にもいろいろあり日記風や、ペンネームの趣味程度のものなど・・・用途はいろいろですが、特に実名を出している管理者、複数の世話人が名を連ねているブログは多くありませんし、明確な目的をもって行ってるこのブログの価値は大きいです。この点から観てもこのブログは普通のブログではありませんし、このブログは必ず今後の社会的影響を及ぼすブログとして成長するでしょう。そして、今後は多くの日本人がこのブログを通して真実を知るようになるでしょう。統一教会の活動も以前報道を統制することで偏見に満ちた誤ったイメージで報道が可能でしたが、ソーシャルメディアを通してこれからドンドン真実が広がって行きます。
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> その第一歩としての重要な裁判が後藤徹さんの民事裁判であり、このブログなんです。
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> 原田代表もそのつもりで始められたと思いますし、私もそのつもりでコメントしています。実名ですから責任を持ってます。
>
> 決してハンドルネームを批判しているのではありません誤解しないで下さい。
ハンドルネームで作っているブログでも、新聞記者も参考にするほど内容の濃いものもあります。が、ハンドルネームでブログを作ろうとすると、たいがいの場合は、気持ちのどこかに逃げの思いが出てきます。それを避けたいというのが実名でブログを作る理由の一つでもあります。
とりわけ今回のブログは、ほかに個人的に実名で作っているブログに比べて、気持ちの面で特段に違いがあります。裁判関係の資料を扱うということは、扱い方に誤りがあれば、どちらのサイドからも手厳しい反応があることが予想されます。場合によっては、通知書、訴状のたぐいの文書をいただくこともあるでしょう。それだけに、緊張感にまみれながらブログを作っています。そこにLuke Higuchiさんのように実名投稿してくださる方がいらっしゃると、百万の友を得たような気持ちになります。ありがとうございます。
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