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後藤裁判 控訴審 判決文(その1)-「主文」 総額2200万円の賠償命令と宮村等の控訴棄却

一審判決を大きく上回る後藤徹氏の勝訴判決となった控訴審判決。これからこの控訴審判決文を6回に分けて掲載する。

裁判所前後藤さん
<東京霞ヶ関の裁判所前の後藤徹氏(2011年3月頃)>

掲載するに当たって、まず、判決文の目次を以下に示す。1回目の今回UPしたのは、青字部分である。

<目次>

主     文

事 実 及び 理 由

第1 当事者の求めた裁判
1 控訴人
2 被控訴人<兄>ら
3 被控訴人宮村
4 被控訴人松永及び被控訴人法人

第2 事案の概要

第3 当裁判所の判断
1 <賠償額の提示>(注意:世話人が便宜的に付けたもの)
2 <原判決の補正>(注意:世話人が便宜的に付けたもの)
3 <認定範囲の検討>(注意:世話人が便宜的に付けたもの)
4 被控訴人<兄>らの控訴人に対する不法行為の成否について
(1)平成7年9月11日のパレスマンション多門に向かった移動について
(2)平成7年9月11日から平成9年6月22日までのパレスマンション多門における滞在について
(3)平成9年6月22日の荻窪プレイスに向かった移動について
(4)平成9年6月22日から同年12月頃までの荻窪プレイスにおける滞在について
(5)平成9年12月頃の荻窪フラワーホームに向かった移動について
(6)平成9年12月頃から平成20年2月10日までの荻窪フラワーホームにおける滞在について
(7)<被控訴人<兄>らの控訴人に対する不法行為の成否についての結論的解説>(注意:世話人が便宜的に付けたもの)
(8)<消滅時効の抗弁について>(注意:世話人が便宜的に付けたもの)
5 被控訴人松永及び被控訴人宮村の控訴人に対する不法行為の成否について
6 被控訴人法人の控訴人に対する不法行為の成否について
7 損害額について
(1)被控訴人<兄>らの不法行為について
 ア 逸失利益
 イ 治療費
 ウ 慰謝料
 エ 弁護士費用
(2)被控訴人松永及び被控訴人宮村の不法行為について
8 結論

 
パレスマンション多門
<一審では、不法行為が認められなかった新潟パレスマンション多門
監禁されていた607号室を指さす後藤氏>


<判決文全体の概説>
さて、ここで今後6回に分けて掲載する判決文全体の概説を簡単に述べたいと思う。「予告編」として読んで頂きたい。

判決文を一読してまず強く印象に残ることは、争点となっていた事実認定において最初から最後まで後藤徹氏側の主張が全面的に認められていることである。一審判決では、被告側の主張が一部認定されていたが、控訴審判決では、被告側の主張は完全に退かれ一蹴された。

また、一審では、後藤徹氏が閉じ込められていた状態を表現する言葉として「行動の自由を大幅に制約」「不当に心身を拘束」等記していたが、控訴審では、「監禁」という直截的な言葉を何度も使用して、被告らの不法行為を断罪している。

さらに、不法行為の期間については一審判決では、滞在した3つのマンションのうち最後に滞在していた荻窪フラワーホームの10年間だけが心身拘束され不法行為が行われた期間と認定されたが、控訴審では「12年5ヶ月間」まるまる「狭い部屋に監禁状態」と認定している。その結果、一審判決では免責された松永堡智牧師の不法行為が認定された。

一審判決文では、事実認定に相当無理があると思わされる箇所もあったが(例えば、原告が偽装脱会していた期間を自分の意思で留まっていたと認定したり、家族による明らかな食事制裁を原告の体に配慮したと認定したこと等)、控訴審判決文は、読んでいて無理がなくとても腑に落ちる。これは、事実を事実としてありのままに認定したからだと思う。

ガリガリ
 <一審では、認められなかった食事制裁だったが・・・
(監禁解放3日目の後藤徹氏 撮影:米本和広氏)>


以下、判決文を掲載する。
(注意:解説部分は青字で表記した。また、後藤氏の兄は<兄>、妹は<妹>、兄嫁は<兄嫁>と表記する)


平成26年11月13日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成26年(ネ)第1143号 損害賠償請求控訴事件
(原審・東京地方裁判所平成23年(ワ)第2796号)
口頭弁論終結日 平成26年8月21日

            判          決

   東京都☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       控訴人・被控訴人  後 藤 徹 こ と
                     岩   本   徹
                  (以下「控訴人」という。)
       同訴訟代理人弁護士 福  本  修  也)

   埼玉県☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       被控訴人・控訴人  後  藤  <兄>
                  (以下「被控訴人<兄>」という。)
   同所
       被控訴人・控訴人  後  藤  <兄嫁>
                   (以下「被控訴人<兄嫁>」という。)

   東京都☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       被控訴人・控訴人  <A(姓)> <妹>
                   (以下「被控訴人<妹>」という。)
       上記3名訴訟代理人弁護士   山   口   貴   士
       同              荻   上   守   生

   東京都☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       被控訴人・控訴人  宮  村      峻
                   (以下「被控訴人宮村」という。)
       同訴訟代理人弁護士 山   囗     広
       同         木   村     壮

   新潟市☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       被 控 訴 人   松   永   堡   智
                   (以下「被控訴人松永」という。)
       同訴訟代理人弁護士 中   村   周   而
       同         東       麗   子

   東京都☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓
       被  控  訴  人
     ゼ・エバンゼリカル・アライアンス・ミッション(日本同盟基督教団)
                   (以下「被控訴人法人」という。)
       同代表者代表役員  中  谷  美  津  雄
       同訴訟代理人弁護士 青  木  榮  一


         主          文

1 控訴人の本件控訴に基づき,原判決を次のとおり変更する。
(1)被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>,被控訴人<妹>,被控訴人宮村及び被控訴人松永は連帯して,控訴人に対し,440万円及びこれに対する平成20年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

(2)被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>,被控訴人<妹>及び被控訴人宮村は連帯して,控訴人に対し,更に660万円及びこれに対する平成20年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

(3)被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>及び被控訴人<妹>は連帯して,控訴人に対し,更に1100万円及びこれに対する平成20年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

【解説】:損害賠償総額2200万円(440+660+1100万円)の支払い命令が下された。一審は483万円だったので、約5倍に跳ね上がったことになる。主文では、被控訴人の名前を羅列していて分かりにくいが、要するに後藤兄・兄嫁・妹が2200万円、宮村が連帯して1100万円、松永牧師が連帯して440万円の支払い命令が下ったということである。「連帯して」とは、宮村及び松永が賠償額全体の内の一定額を後藤兄・兄嫁・妹と連帯して賠償義務を負う、という意味であり、従って後藤兄・兄嫁・妹が2200万円全額支払えば、宮村と松永は支払う必要はなくなる。

また、「平成20年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え」との記載の意味は、後藤徹氏が監禁から解放された平成20年2月10日から賠償金を支払うまでの期間に年5部の金利加算分を支払え、という意味で、実際計算してみると以下のようになる。

本日平成26年11月24日の時点での金利加算分を計算してみると、平成20年2月10日からから本日まで2480日なので、2480/365(1年)×0.05×22000000=7473972.6円 となる。従って、今日までの時点での賠償総額は、2200万円+7473972円=約2947万円となる。そして、今後、支払い期日が延期するに従い、一日当たり約3000円賠償金が上乗せされていく計算になる。

(4)控訴人の被控訴人法人に対する請求並びに被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>,被控訴人<妹>,被控訴人宮村及び被控訴人松永に対するその余の請求をいずれも棄却する。

【解説】:後藤徹氏は、松永牧師が所属していた日本同盟キリスト教団に対しても使用者責任を訴えていて、一審で認められなかったため控訴していたが、この部分は棄却された。

2 被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>,被控訴人<妹>及び被控訴人宮村の本件各控訴をいずれも棄却する。

【解説】:一審判決で不法行為を認められ賠償命令を受けた後藤兄・兄嫁・妹、及び宮村峻は、控訴審での逆転判決に望みをかけ、新たに膨大な証拠を提出したが、結局それらは一顧だにされず、全て見事に退けられ無残にも「控訴棄却」となった。

3 訴訟費用は,第一,二審を通じ,控訴人と被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>及び被控訴人<妹>との間に生じた部分はこれを2分し,その1を被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>及び被控訴人<妹>の,その余を控訴人の各負担とし,控訴人と被控訴人宮村との間に生じた部分はこれを4分し,その1を被控訴人宮村の,その余を控訴人の各負担とし,控訴人と被控訴人松永との間に生じた部分はこれを10分し,その1を被控訴人松永の,その余を控訴人の各負担とし,控訴人と被控訴人法人との問に生じた部分は控訴人の負担とする。

【解説】:訴訟費用とは、訴訟を提起するに当たっての手数料等のことであり、平たく言えば裁判所に納める印紙代である。本件裁判の場合、賠償請求額が約2億円と高額なので、それに比例して印紙代が高額になる。この訴訟費用の負担配分をそれぞれ後藤兄・兄嫁・妹が1/2、宮村が1/4、松永が1/10とする、という意味である。

4 この判決は,第1項(1)ないし(3)に限り,仮に執行することができる。

公園
<ニューヨーク・セントラルパークの秋の風景>


           事 実 及 び 理 由

第1 当事者の求めた裁判

1 控訴人(以下,被控訴人<兄>,被控訴人<兄嫁>及び被控訴人<妹>を併せて「被控訴人<兄>ら」といい,被控訴人<兄>らと被控訴人宮村,被控訴人松永及び被控訴人法人を併せて「被控訴人ら」という。)
(1)原判決を次のとおり変更する。
(2)被控訴人らは,控訴人に対し,連帯して2億0161万8527円及びこれに対する平成20年2月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(3)主文第2項と同旨
(4)訴訟費用は,第一,二審とも被控訴人らの負担とする。
(5)仮執行宣言

2 被控訴人<兄>ら
(1)原判決中被控訴人<兄>ら敗訴部分をいずれも取り消す。
(2)上記取消部分につき,控訴人の請求をいずれも棄却する。
(3)控訴人の本件控訴をいずれも棄却する。
(4)訴訟費用は,第一,二審とも控訴人の負担とする。

3 被控訴人宮村
(1)原判決中被控訴人宮村敗訴部分を取り消す。
(2)上記取消部分につき,控訴人の請求を棄却する。
(3)控訴人の本件控訴を棄却する。
(4)訴訟費用は,第一,二審とも控訴人の負担とする。

4 被控訴人松永及び被控訴人法人
  控訴人の本件控訴をいずれも棄却する。

第2 事案の概要

1 本件は,世界基督教統一神霊協会(通称「統一教会」,以下「統一教会」という。)の信者である控訴人(昭和38年11月2日生)が,実兄の被控訴人<兄>,同人の妻の被控訴人<兄嫁>及び実妹の被控訴人<妹>と,被控訴人法人傘下の新津福音キリスト教会(以下「新津教会」という。)の牧師である被控訴人松永及び統一教会の信者の脱会を組織的に進めている被控訴人宮村との共謀によって拉致され,平成7年9月11日から平成20年2月10日までの間,新潟のパレスマンション多門や荻窪フラワーホーム等に監禁され,棄教を強要され,全身筋力低下,廃用性筋萎縮等の傷害を負わされたなどと主張して,被控訴人らに対し,民法709条及び715条1項の不法行為による損害賠償請求権に基づき,連帯して合計2億0161万8527円及びこれに対する不法行為の終了日である平成20年2月10日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めている事案である。

 原審は,①被控訴人<兄>らにつき,同人らが平成9年12月頃から平成20年2月10日までの間,統一教会から脱会させるために控訴人の心身を不当に拘束していたものと認め,治療費33万9110円,慰謝料400万円及び弁護士費用50万円の合計483万9110円の損害賠償を命じ,②被控訴人宮村につき,平成10年1月頃から同年9月頃までの間,控訴人に対し統一教会からの脱会を強要していたものと認め,上記損害の2割に相当する96万7822円につき控訴人<兄>らと連帯して賠償するよう命じ,③被控訴人松永及び被控訴人法人については,法的責任を認めなかった。

 これに対し控訴人と,被控訴人<兄>ら及び被控訴人宮村が,それぞれ自己の敗訴部分を不服として本件各控訴を申し立てているものである。

2 前提となる事実,争点及び当事者の主張は,原判決を次のとおり補正するほか,原判決の「事実及び理由」第2の2及び3に記載のとおりであるから,これを引用する(以下,原判決を引用する場合,「原告」を「控訴人」と,「被告」を「被控訴人」と,それぞれ読み替える。)。

(原判決の補正)
(1)原判決3頁25行目の「原告」を「控訴人(昭和38年11月2日生)」と改める。
(2)原判決5頁13行目の「被告<兄>」から同頁14行目の「という。)」までを「被控訴人<兄>ら」と改める。
(3)原判決5頁で17行目の「803号室」を「607号室」と改める。
(4)原判決15頁1行目の「当庁」を「東京地方裁判所」と改める。
(5)原判決27頁9行目末尾に改行の上,次のとおり加える。
「(4)消滅時効の抗弁の成否
ア 被控訴人<兄>ら
 仮に被控訴人<兄>らに不法行為責任があるとしても,被控訴人<兄>らは,平成18年に控訴人が3回目の断食を終えた後,控訴人に対し,荻窪フラワーホームを出て行くように言って,控訴人の自由にしてよいと伝え,控訴人は,遅くともこの頃には自由に荻窪フラワーホームから出て行くことができたのに,同人の意思で出て行かなかったのであるから,被控訴人<兄>らの不法行為はその頃には終了したものというべきである。

 そして,控訴人は遅くとも平成18年12月末日までには荻窪フラワーホームを出て行くことができたから,控訴人の被控訴人<兄>らに対する損害賠償請求権の消滅時効も同時期から進行を開始し,本件訴訟が提起された平成23年1月31日までに既に3年が経過している。被控訴人<兄>らは消滅時効を援用する。

イ 控訴人
 被控訴人<兄>らが,3回目のハンガーストライキ(断食)を終えた控訴人に対し,「もう出て行ってもいい」という意味の言葉を述べたことはあったが,控訴人に対する監視や部屋の施錠を解いたわけではなかった。

 しかも,控訴人は,当時,栄養失調状態にあって,所持金もなく,長年監禁されていて他に居住する場所もない状態であり,被控訴人<兄>らから転居に必要な資金等を提供されたこともないから,平成18年頃に被控訴人<兄>らが控訴人を解放したとはいえない。被控訴人<兄>らの不法行為は,控訴人が解放された平成20年2月10日まで継続していた。したがって,平成18年12月末日までに不法行為が終了したことを前提とする消滅時効の抗弁は理由がない。」

【解説】:この部分の「消滅時効の抗弁の成否」とは、後藤兄・兄嫁・妹が控訴審で主張していることで、すなわち、後藤徹氏が、平成18年(2006年)ころに、後藤兄らが「出てっていいよ」と言ったのにも関わらず、後藤徹氏が、自分の意思で出て行かなかったのだから、民事裁判を提起した平成23年1月31日には、既に「出てっていいよ」と言った時から3年が経過していて時効が成立している、との主張に対する成否。

*次回は、事実認定と不法行為の成否に関する「当裁判所の判断」に入ります。

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2014-11-26(Wed)
 

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縁を切って 

<後藤兄・兄嫁・妹が2200万円全額支払えば、宮村と松永は支払う必要はなくなる>

監禁を指示した人と、監禁を実行した人。
今さら「コンサルタント」「先生」と受講生みたいな関係は通用しないでしょ。

兄らには、監禁を支持した宮村たちをしっかり追及して、きっちり賠償金を出させて欲しいですね。
宮村たちときっぱり縁を切ることも罪滅ぼしの一つでしょう。


<控訴審では、「監禁」という直截的な言葉を何度も使用して、被告らの不法行為を断罪>
<一審判決では免責された松永堡智牧師の不法行為が認定された>

この部分は何度読んでも爽快ですね。
そうなんです、「12年5ヶ月の監禁」だったのです!!!
2014-11-28 09:00 | みんな | URL   [ 編集 ]

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(強制脱会者)
世話人:小川寿夫
(自主脱会者)
世話人:yama
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