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パトリシア・デュバル弁護士の意見書②-日本政府は、国際的人権規範と勧告に違反した。

前回に引き続き、パトリシア・デュバル弁護士の意見書をアップ致します。

今回は、以下の青字部分をアップさせていただきます。

・(はじめに)
・被告宮村及び同松永牧師による「説得」活動
・親族に関する裁判所の事実認定について
・被告松永に関する裁判所の事実認定について
・被告宮村に関する裁判所の事実認定について
・日本の国際的な人権条約および日本国憲法に対する違反
・結論


末尾に、甲190 人権規約委員会最終報告書抄訳もアップさせていただきます。

※パトリシア・デュバル弁護士が記載した注釈(注2)は、赤字としています。
※写真等の説明、参照は青小文字としています。
※実際の意見書には、写真は添付されていません。

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被告松永に関する裁判所の事実認定について

松永堡智

裁判所が認定したところでは、1995年頃までに被告松永は、信者への脱会「説得」に関する多くの経験を有していて、信者の家族たちに脱会「説得」の方法を指導していた。
1995年9月11日から2008年2月10日までの期間に原告が親族から受けた対応は、「概して、被告松永が実践的・実効的な方法としていたところに従ったもの」であり、それは被告松永が信者脱会の説得に多くの経験を持っていたからだ。

しかし裁判所が不法行為を構成すると認定したのは、原告が1997年12月に新しい場所に移動した後の行動に関してと、原告がこの新しい場所に移動した後で、被告松永が一度原告を訪れたこと、従って被告松永がその段階での説得にいささか関与していたことに関してのみだ。

裁判所は、親族による原告への不法行為は、被告松永の管理監督下で行われたものとは見ることができず、親族による原告への不法行為について、いかなる責任を負わないものと結論付けた。

裁判所自らが、被告松永は原告の拉致・監禁・「説得」について親族と共に計画しており、被告松永が「救済に当たっては、子弟の状況を逐一、私に報告しなさい」とか「救済活動の間は、私の言葉に従いなさい。もし従えないのなら、この救済行動には関われない」などと指導したことを認定しているにも関わらず、東京地裁は被告松永に責任がないとしており、従って同被告の不法行為を免責したわけだ。

被告松永が新津教会において、拉致・強制改宗を家族たちと一緒に計画していることについて、裁判所はまた同被告の法人団体である「TEAM(日本同盟基督教団)」が、「傘下の個々の教会が行う活動について知りうる立場」にないし、「個々の教会に従事している牧師の活動を指導する立場」にないので、本件に関して何ら法的責任を負わないと認定した。
この判決は、日本において「伝統的」宗教を代表する人々が、監禁・強制改宗をし続けることを全面的に免責するようなものだ。


被告宮村に関する裁判所の事実認定について

宮村峻氏

裁判所は被告宮村も信者の脱会「説得」について多くの経験を有していること、それらの経験に基づいて水茎会などで、信者の家族たちに脱会「説得」の実際的かつ効果的な指導を行っていたことを認定した。

親族は水茎会の会合に出席して、被告宮村からそれらの方法を学んだ。
原告が別の場所に移動した後、それらの方法に基づいて親族は原告への脱会「説得」を続けたのである。
裁判所は、被告宮村が、原告が新たな場所で不当に拘束されていることを認識しつつ、1998年1月頃から1998年9月頃まで、元信者たちを同行させて原告のもとを頻繁に訪れ、原告が棄教するよう強要したことを認定し、上記期間に親族が原告に行った不法行為に加担したと認定するのが相当だと結論付けた。

しかしながら裁判所は、被告宮村が新しい場所に頻繁に訪れたのは1998年9月頃までであり、その頃に宮村は親族から、家族だけで話し合いをしたい旨を告げられたと認定した。

その後、被告宮村は原告のもとを訪ねておらず、裁判所は「この時点以降、原告が(新しい場所に)滞在していたことに関する被告宮村の指導、指揮命令その他の何らかの関与があったことを示す明らかな証拠」は存しないので、「親族による不法行為についての被告宮村の加担は、1998年1月頃から9月頃までの期間に係わる部分に限られ、その後の原告の滞在に関しては、不法行為責任を負うところはない」と結論付けた。

従って、裁判所は、水茎会の会合で被告宮村が信者の家族たちに「脱会説得」の段取りなどを指導したと裁判所自ら認定したことを無視しており、また被告宮村が1995年の時点では家族による原告への「脱会説得」の準備に加担しているにもかかわらず、裁判所は被告宮村の責任については、監禁されている原告を被告宮村自らが73回訪れて「説得」を行い、また原告に対し言葉による虐待を行った1998年の9カ月間という限定された期間に関してのみ被告宮村の責任を認めた。

一方で裁判所は、信者たちの中に「家族と被告宮村から、原告が受けたのと同じようなやり方で、(新しい場所の)別の部屋で脱会説得を受けていた複数の人」が存在することに言及している。

中でも、そうした信者の一人、MK氏は同じビルの別の部屋に隔離されていたが、本件での原告の主張を支持する旨の証言を行っている。

被告宮村が長期間の監禁と強制「説得」を計画していたことを示す、これら全ての証拠にも関わらず、東京地方裁判所は被告宮村に対して非常に限定的な責任を認めただけで、親族が負う4,839,110円の損害賠償のうちの20パーセントに相当する967,822円について親族と連帯しての損害賠償を負うべき旨言い渡した。

この判決は、「説得に携わる者達」が「説得」を目的とした拉致・監禁を計画・準備することについて免責を与えるものであり、彼らがそうした行為を継続することにお墨付きを与えるようなものである。


日本の国際的な人権条約および日本国憲法に対する違反

人権

市民的及び政治的権利に関する国際規約(ICCPR)の第18条は宗教および信仰の自由権を保障し、とりわけ第18条2項は次のように規定している:

何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない。

日本が署名し批准したこうした規定の下で日本国民は、宗教や信念を自ら選択する自由があり、日本政府は国民がこうした自由を損なうような強制力を被ることがないように保障しなければならない。民間当事者によって強制力が行使された場合にも、この規定が適用される。

第18条3項の下で国家は、以下の内容を保障しなければならない:

(a)この規約において認められる権利又は自由を侵害された者が、公的資格で行動する者によりその侵害が行われた場合にも、効果的な救済措置を受けることを確保すること。

(b) 救済措置を求める者の権利が権限のある司法上、行政上若しくは立法上の機関又は国の法制で定める他の権限のある機関によって決定されることを確保すること及び司法上の救済措置の可能性を発展させること。

(c) 救済措置が与えられる場合に権限のある機関によって執行されることを確保すること。

従って日本政府は、民間の当事者が特定宗派の信者に対して信仰を棄教させる圧力をかける等の強要行為を禁止しなければならない。
そうした強要行為があれば、然るべき救済措置が講じられるようにする責任が当局者にはある。

「規約人権委員会」(Human Rights Committee)は、第28条に則って「規約」の諸規定を確実に実施するため設置されたものだが、「総評22号」を採択し、「規約」が保障した良心の自由に関する権利の範囲と意義を説明している。
それは新宗教や弱小の教団も、伝統的宗教と同じ土俵で保護を受けるべきことを明らかにしている。

2. 第18条では、一神教や非一神教の信仰や無神論、および特定の宗教や信念を持つこと、および持たないことの権利を保障している。

「信念」や「宗教」という用語は広義に解釈されるべきだ。

第18条は伝統的宗教にだけ適用されるのではなく、それらに類似した組織や実践をする宗教や信念にも適用される。
そこで同委員会は宗教や信念の如何を問わず、いかなる理由、例えば創設されたばかりの宗教だとか、弱小教団でありながら有力教団にとって厄介な存在であるとか、諸事情があっても、それらを差別することに対して監視している。

従って伝統的宗教の信徒が敵意を露わにした場合、例えばプロテスタント教会の牧師が弱小教団を標的にするような場合、日本政府は「規約」第18条を援用して、そうした弱小教団の信者の権利が尊重されるようにしなければならない。

規約人権委員会は「総評22号」の中で、さらに以下のように説明している:

5. 宗教や信念を保持し実践する自由は、宗教や信念を選択する自由に包含されており、それには現在の宗教や信念を別のものと替えたり、無神論的な見解を持つ権利や、個人の宗教や信念を保持する権利を含んでいる。
18条2項は、宗教や信念を持つ、あるいは選択する権利を損なわせるような強要を禁止しているが、それには物理的力による威嚇、刑罰を用いて信仰者または非信仰者を特定の宗教や集団に帰属させようとすること、及び宗教や信念を放棄させることや改宗させることを含む。

従って「規約」が提供する保障は非常に明確だ。
すなわち第18条は、個人の宗教や信念を保持する権利を保護している。
従って、日本政府はこの権利を保障しなければならず、有力教団や成人信者の親たちから敵意や懸念を持たれているような信仰であったとしてもこの権利を保障しなければならない。

新宗教や弱小教団の信者に、その信仰を棄てさせ、伝統的宗教に改宗するよう強要すること、例えば物理的拘束や強制的「説得」などは、「規約」に照らせば違法である。

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そして、日本の裁判所は少数派宗教の信者に対する拉致および強制棄教事件に対して判決を下す際には、ICCPRの規定を適用しなければならない。

日本国憲法もまた、日本国民の宗教の自由の権利ならびに差別からの自由の権利を、以下の条項において保障している。

第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

福音派教会の牧師が果たした役割に関する東京地裁の判決文と、彼に与えられた免責は、宗教的な事柄に対する日本国の中立の義務に対する違反に該当する。

この件については、日本国憲法の第20条は適用されていない。
日本は仏教と神道の伝統を持つ国であるにもかかわらず、福音派の「説得者」に特権が与えられ、統一教会の信者たちは、この教会による「真の」聖書解釈を支持するよう強要されてきたのである。

目下の問題に関係するICCPRの条項は他にもある:

第9条
1 すべての者は、身体の自由及び安全についての権利を有する。何人も、恣意的に逮捕され又は抑留されない。何人も、法律で定める理由及び手続によらない限り、その自由を奪われない。
(…)

5 違法に逮捕され又は抑留された者は、賠償を受ける権利を有する。

日本国憲法は同様の保障を与えている:

第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第31条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

原告の拉致監禁を計画した被告松永と被告宮村の責任を認めないことにより、東京地裁は日本国憲法に規定された権利を保障しなかった。

市民的及び政治的権利に関する国際規約はまた、少数派宗教の保護を規定している:

第27条
種族的、宗教的又は言語的少数民族が存在する国において、当該少数民族に属する者は、その集団の他の構成員とともに自己の文化を享有し、自己の宗教を信仰しかつ実践し又は自己の言語を使用する権利を否定されない。

規約人権委員会は、第27条の意味を説明するために「総評23号」を採択した:
6.1. 第27条は否定的な言葉遣いで表現されているが、にもかかわらず、「権利」の存在を認めており、それが否定されないよう求めている。それ故に、締約国はこの権利の存在と行使が、否定や侵害から守られるよう保障する義務を負っている。

したがって、立法、司法、行政当局を問わず、締約国そのものの行為からの保護だけでなく、締約国内の他の人々の行為からの保護に対しても、積極的な手段が必要である。
[強調は筆者による]

したがって日本は、統一教会の信者のような少数派宗教者を、本件被告らのような領土内の私人の行為から保護しなければならない。

民事訴訟を起こす前に、後藤氏は巣鴨警察署長宛に強要未遂、逮捕監禁、傷害を理由に刑事告訴状を提出した。

300px-Sugamo_Police_Station[1]
<巣鴨警察署>

その後、検察官は2009年12月9日に「嫌疑不十分」を理由に不起訴処分とした。

後藤徹は刑事訴訟手続きの再開を期待して、東京検察審査会に審査請求を行った。
2010年10月6日、後藤徹の請求は同審査会によって拒否された。

拉致監禁を計画した福音派牧師の責任を認めないことにより、東京地裁はまた、彼の不法行為に対する免責を与えたのである。

これは、正義の否定ならびに、宗教または信仰の自由、少数派宗教の保護、国民の安全と安心、強制失踪からの保護の分野における日本の国際条約に対する違反に該当する。(注2)

(注2) 宗教的「説得」または「強制的脱会説得」に関する国際的な判例の分析は、添付の法的分析「強制棄教を目的とした拉致と拘束、国際法の立場」(国境なき人権が2011年12月31日に発行、セクションII「関連した判例法 」)に含まれている。


参照国境なき人権 拉致監禁報告書


結論

宗教および信仰の自由に関する特別報告者であったアスマ・ジャハンギール女史は、2010年3月1日から26日にかけて開催された国連人権理事会の第13会期の期間中、2009年度の年次報告を提出した。
国連経済社会理事会の特殊協議資格を持ち、統一教会と関連のあるNGOであるUniversal Peace Federationが、日本における棄教を目的とした拉致監禁問題に関する声明文を提出した。

参照UPFが国連人権理事会に提出した声明文

アスマ・ジャハンギール女史の、国家の役割に関する最初の結論と勧告は以下のとおりである: (A/HRC/13/40, 21 December 2009)

「国家は、宗教または信仰の自由の促進と保護を含め、国際的な人権基準を施行する上で主要な責任を有する。一方で、国家は宗教および信仰の自由の侵害を控えなければならないし、また一方で、自らの管轄下にある人々を、非国家主体(non-Sate actors)によって行われる虐待を含む人権侵害から守る義務がある。手段は、そのような行為の犯人を起訴し、被害者に対する補償を提供することだけにとどまらず、そのような行為が将来再発することを避けるための具体的な予防措置を考案することも含むべきである。」
[強調は筆者による]

これらすべての国際的人権規範と勧告に違反して、日本政府は棄教を目的として後藤徹を拉致・監禁した張本人を起訴しなかったし、こうした行いが将来起こることがないように、適切で抑止力のある補償を提供してこなかった。

img_sassi2[1]



甲第190号証の2

自由権規約人権委員会

日本の第6回定期報告に関する最終見解

1.委員会は、日本によって提出された第6回定期報告(CCPR/C/SR.3080 and CCPR/C/SR.3081)において検討した。
そして、2014年7月23日に開催された、その3019回および3092回の会議(CCPR/C/SR.3091,CCPR/C/SR.3092)において、以下の最終見解を採択した。

A 序章

2.委員会は、日本の第6会定期報告の提出と、その中で提示されている情報を歓迎する。
それは条約の規定を実行するために締約国が報告期間中に講じた手段に関する、締約国の代表団との建設的対話を更新するための機械に対する感謝の意を表明する。

委員会は、締約国が問題のリストに対して書面による回答(CCHR/C/JPN/Q/6/Add.1)を提出したことと、代表団によって提示された口頭の回答による補足の情報と、文書の形で提出された補足の情報に対して感謝する。




21.委員会は、新宗教運動の回心者を棄教させるための、彼らに対する家族による拉致および強制的な監禁についての報告を憂慮する。
(2条、9条、18条、26条)

締約国は、全ての人が自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない権利を保障するための、有効な手段を講ずるべきである。


次回は、
乙イ48:ノート(後藤徹が荻窪フラワーホームで作成)

乙イ49:カレンダー紙片メモ(後藤徹が荻窪フラワーホームで作成)

乙イ51:陳述書(3)(妹■・ノート(乙イ48)、カレンダー紙片メモ(乙イ49)、母のノートメモの入手経路)
をアップ致します。

お楽しみに~


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2014-09-01(Mon)
 

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「有効な手段」講じさせよう! 

地裁判決は、国連人権規約、日本国憲法に違反している。
締約国(日本政府)は拉致監禁問題に「有効な手段を講ずるべきである」。

お見事!!!
ぐっと踏み込んだ結論(提言)に心がすく思いがします。

それにしても、日本の司法の未熟さ・お粗末さが恥ずかしい。
日本人の手で真の「信仰の自由」を勝ち取りたい。

2014-09-01 08:48 | みんな | URL   [ 編集 ]

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プロフィール
拉致監禁被害者後藤徹氏の裁判を支援する会
世話人:宿谷麻子 <2012年10月15日逝去>
(強制脱会者)
世話人:koyomi
(強制脱会者)
世話人:小川寿夫
(自主脱会者)
世話人:yama
(強制脱会説得体験者。教会員)

連絡先:gotosaiban-contactus@yahoo.co.jp

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