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後藤徹氏裁判判決文②-争点及び当事者の主張

判決文の2回目です。
今回掲載する部分は下記の青字の部分です。
前回に引き続き長文となっています。


主文

事実及び理由 

第1 請求 

第2 事案の概要

 1 本件の概要

 2 前提となる事案

 3 争点及び当事者の主張

(1)被告被告■<後藤徹氏の兄>ら並びに被告松永及び被告宮村の原告に対する不法行為の成否
   ア 原告 イ 被告■<後藤徹氏の兄>ら ウ 被告松永 エ 被告法人 オ 被告宮村

(2)損害額     
   ア 原告 (ア)逸失利益 (イ)治療費 (ウ)慰謝料 (エ)弁護士費用
   イ 被告ら

(3)被告法人の使用者責任     
   ア 原告 イ 被告法人


第3 当裁判所の判断

1 前記前提となる事実に証拠

(1)裁判所が認めた原告、被告から提出された証拠、陳述書の内容 

(2)ア 原告の供述について イ 被告宮村と松永の供述について

2 被告■<後藤徹氏兄>ら並びに被告松永及び被告宮村の原告に対する不法行為の成否について

3 損害賠償についてI

4 被告法人の使用者責任について

5 まとめ
イ 被告■<後藤徹氏の兄>ら
  いずれも否認ないし争う。
 (ア)以下のとおり,被告■<後藤徹氏の兄>らは,組織的に反社会的活動を行っている団体であることが極めて明白である統一教会により精神の自由を実質的に拘束され,精神的呪縛のもとにある原告に対し,自分自身で考え,信者として組織的な反社会的活動に関わり続けることの問題点に気付いて欲しいという気持ちから,亡■<後藤徹氏の父>を中心として,話合いに応じるように必死で原告に対する説得を試み,原告においても,不承不承ではあったもののこれに応じたものであり,被告■<後藤徹氏の兄>らがその意思に反して原告を拉致・監禁したり,原告に対して棄教を強要したりした事実はない。原告が被告■<後藤徹氏の兄>らの元に結果的に長期間にわたり留まることになったのは,原告において,自らが信ずる統一教会の教理であるところの統一原理の考えに従って,原告の家族を救済するために被告■<後藤徹氏の兄>らの元に居座ることとしたためである。
                        
a 亡■<後藤徹氏の父>宅における拉致について
  原告は,平成7年9月11日,亡■<後藤徹氏の父>宅を訪れた際,亡■<後藤徹氏の父>から,統一教会が問題のある団体であり,原告がその団体の信者であることについて家族の問題として話し合う必要があるとの真剣な問いかけを受け,これに理解を示し,新潟にある親戚の所有するマンションの一室において話合いを行うことに同意をした上で,自ら靴を履いて外へ出てワゴン車に乗り込み,パレスマンション多門へ移動した。
パレスマンション多門
<パレスマンション多門>

  亡■<後藤徹氏の父>宅は閑静な住宅街にあり,原告の主張のような拉致の事実があれば,直ちに騒動になったはずであるが,原告は助けを求める声を出すことすらしておらず,そのような騒動は起こっていない。

b パレスマンション多門への連行並びにパレスマンション多門における監禁及び棄教の強要について
 (a)前記のとおり,原告は,亡■<後藤徹氏の父>の説得に応じ,新潟において話合いを行うことに同意し,自らワゴン車に乗り込んだものであり,被告■<後藤徹氏の兄>らにおいて原告をその意に反してパレスマンション多門に連行した事実はない。なお,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らが原告を乗せたワゴン車をパレスマンション多門までノンストップで走らせた旨主張するが,パレスマンション多門に向かう途中,給油のためにガソリンスタンドに立ち寄っており,原告の上記主張は事実に反する。なお,その際に原告がガソリンスタンドの店員に対して助けを求めることもなかった。

 (b)i 被告■<後藤徹氏の兄>らがパレスマンション多門において原告が主張するような玄関の扉や窓の施錠を行っていた事実はなく,原告は,いつでもパレスマンション多門から立ち去ることができる状態にあった。原告は,パレスマンション多門において,自ら被告■<後藤徹氏の兄>らとの話合いに応じていたものであり,特に外に出たいという要求を行ったこともない。前記2(4)の各被疑事件に係る原告の捜査段階の供述調書には,「窓が内側から開けられない状態であったので,玄関も内側から開けられないような鍵が付いているのかと思った。」との記載があり,当該記載に照らせば,原告が当該玄関の扉の状態を確認していないことは明らかであり,玄関の扉が施錠され,開かない状態になっていた旨の原告の主張は,原告の憶測に基づくものにすぎない。
   
 また,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らから常時監視されていたことからパレスマンション多門から自由に退出することができなかった旨主張するが,原告がパレスマンション多門に滞在していた期間中は,被告■<後藤徹氏の妹>のみが原告と一緒にいることが多かったところ,両者の体格差からすれば,原告がいつでも容易に退出することが可能であったことは明らかであり,原告の上記主張は理由がない。

ⅱ原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らと話合いを行うことについて同意していたものであり,被告■<後藤徹氏の兄>らが原告に対して棄教を強要した事実はない。
  なお,被告松永がその話合いに参加したことはあったが,その際には,必ず原告の同意を得ていたものであり,原告において被告松永と話をすることを拒絶したこともなかった。

c 荻窪プレイスへの連行及び荻窪プレイスにおける監禁について
 (a)原告は,パレスマンション多門を出る際には,自ら身支度を行い,また,パレスマンションから亡■<後藤徹氏の父>宅への道中及び亡■<後藤徹氏の父>の遺体との対面をした後に荻窪プレイスに移動する道中においても,終始穏やかな態度であったものであり,被告■<後藤徹氏の兄>らがその意思に反して原告を連行したなどという事実はない。     
(b)荻窪プレイスは,亡■<後藤徹氏の父>が自らの体調が回復することについての希望を持ちつつ原告との話合いを行うために予め準備をしていた部屋であり,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らに対し,荻窪プレイスに入居することについて同意をしていた。
荻窪プレイス
<荻窪プレイス>

  また,被告■<後藤徹氏の兄>らが荻窪プレイスにおいて原告が主張するような玄関の扉や窓の施錠を行っていた事実はなく,原告は,いつでも荻窪プレイスから立ち去ることができる状態にあった。前記2(4)の各被疑事件に係る原告の捜査段階の供述調書の記載には,「トイレに行った際に家族の隙を見てカーテンを払って玄関を見たところ,番号の付いた鍵が見えた感じがした。」との記載があり,当該記載に照らせば,原告が当該玄関の扉に施錠がされていることを確認していないことは明らかであり,当該玄関の扉が施錠され,内側から開かない状態になっていた旨の原告の主張は,原告の憶測に基づくものにすぎない。

 また,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らによって常時監視されていたために荻窪プレイスから自由に退出することができなかった旨主張するが,荻窪プレイスにおいて原告と同居をしていたのは被告■<後藤徹氏の兄>ら及び■<後藤徹氏の母>のみであり,昼間は被告■<後藤徹氏の兄>が不在であった上,被告■<後藤徹氏の兄嫁>,被告■<後藤徹氏の妹>及び■<後藤徹氏の母>においてもそれぞれ外出する機会があったことや,原告と被告■<後藤徹氏の兄嫁>,被告■<後藤徹氏の妹>及び■<後藤徹氏の母>との体格差などからすれば,原告が荻窪プレイスから自由に退出することができなかったなどということはできない。

 なお,原告並びに被告■<後藤徹氏の兄嫁>及び被告■<後藤徹氏の妹>は,亡■<後藤徹氏の父>の葬儀に列席していないが,これは,信者によって原告の奪還が行われるおそれがあったことから,原告を出席させることを避けるとともに,原告一人を荻窪プレイスに残していくことは気の毒だと考え,被告■<後藤徹氏の兄嫁>及び被告■<後藤徹氏の妹>が原告と共に荻窪プレイスに残ることとしたためであって,原告は,そのことについて,何らの異議も述べていなかった。

d 荻窪フラワーホームへの連行及び荻窪フラワーホームにおける監禁について
ogikuboflowerhome2
<荻窪フラワーホーム>

 (a)原告は,荻窪プレイスから荻窪フラワーホームに移動することについても何らの異議を唱えることもなく,自らの足で移動したものであり,被告らがその意思に反して原告を連行したなどという事実はない。また,原告は,氏名不詳者の男性3名が原告を取り囲んで原告をワゴン車に乗せた旨主張するが,それらの男性は,建物の前にいたものであり,原告を取り囲んでいないことはもちろんのこと,原告に付き添ってもいない。

 (b) i 平成9年12月に原告が入居した当初から被告宮村から指摘されて平成10年5月頃に取り外すまでの間において,荻窪フラワーホームの玄関の扉のチェーンに南京錠を付けていた事実は認めるが,これは,信者らが話合いの妨害や原告の奪還の目的で大人数で押しかけてくる可能性があったため,被告■<後藤徹氏の兄>らにおいてこれを危惧してとった措置にすぎない。もっとも,その南京錠の鍵は玄関の下駄箱の上の一見してすぐにその所在が分かる場所に置かれており,内側からその南京錠を外して外に出ることは容易な状態にあった。また,荻窪フラワーホームの窓に鍵付きのクレセント錠を付けていた事実も認めるが,これは,被告■<後藤徹氏の兄>らが,信者が家族との話合いをしている最中に突然窓から飛び出してしまったことがあるとの話を聞き,原告においてそのような行動をとることを防止するため,念のためにとった措置にすぎず,原告の行動の自由を制限するために行ったものではない。
南京錠による玄関ドアの施錠状態の再現写真鍵付きクレセント(窓用防犯錠)による窓の施錠

  また,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>らによって常時監視されていたために荻窪フラワーホームから自由に退出することができなかった旨主張するが,原告が荻窪フラワーホームに滞在していた当時,荻窪フラワーホームには,原告のほかには被告■<後藤徹氏の妹>及び■<後藤徹氏の母>のみが在室しているということがほとんどであって,原告と被告■<後藤徹氏の妹>及び■<後藤徹氏の母>との体格差からすれば,原告が容易に退出することができる状態にあったことは明らかである。

  なお,原告が荻窪フラワーホームに滞在している間,荻窪フラワーホームには親戚や業者の出入り等があったが,原告は,それらの者に対して助けを求めることすらしていない。また,平成15年11月に被告■<後藤徹氏の兄>がトイレの使用中にそのドアの鍵が壊れてトイレの中に閉じこめられた際にも,原告は,荻窪フラワーホームから退出しようとはしなかった。

 ii 原告は,荻窪フラワーホームに滞在していた当時においても,家族との話合いに任意に応じており,被告■<後藤徹氏の兄>らが原告に対して棄教を強要した事実はない。

(C)被告■<後藤徹氏の兄>らが,原告に対し,食事制裁をした事実はない。
  被告■<後藤徹氏の兄>らは,原告が信者にとって宗教的な意味を有する断食を繰り返していたことから,原告に対してその健康に配慮をした食事を与えていた。それらの食事は,確かにカロリーが通常の食事よりも少ないものではあったが,外出を行わず,運動量の少なかった原告に対するものとしては,直ちにその健康を害するほどのものでもなかった。

  また,原告は,平成20年2月10日頃の原告の体重やBMI値をもって原告が栄養失調の状態にあった旨主張するが,原告が当時深刻な栄養不良状態にあったものとまでいうことはできない。このことは,原告が同日に荻窪フラワーホームから統一教会の本部に向かう道中,松涛2丁目の交差点までの約10.2キロメートルの道のりを,途中で助けを求めることなく,徒歩で移動していること,その途中に立ち寄った交番において警察官から相手にされなかったことからも明らかである。

 (イ)被告■<後藤徹氏の兄>らは,昭和62年に原告と京王プラザホテル及び荻窪にあるマンションの一室において話合いをしたことがあるが,その際に原告を拉致・監禁したり,原告に対して棄教を強要したりしたことはない。このことは,原告が上記話合いの後に統一教会に戻った後においても,弁護士や警察に対して何らの被害相談も行っていないこと,原告が当時信者であった被告■<後藤徹氏の妹>に対して拉致・監禁されて棄教を強要されたなどと述べたこともなかったこと,原告が平成5年頃から亡■<後藤徹氏の父>宅を訪れていたことなどからも明らかである。また,原告は,荻窪フラワーホームを出た約5か月後の平成20年7月20日,突如1人で被告■<後藤徹氏の妹>及び■<後藤徹氏の母>の住む亡■<後藤徹氏の父>宅を訪れているが,原告のこのような行動は,12年間以上も監禁されて棄教を強要されていた者の行動としては,およそ不合理であるというほかない。

ウ 被告松永
  いずれも否認ないし争う。
  被告松永が,被告■<後藤徹氏の兄>らに対し,原告を拉致・監禁した上で原告に対して棄教を強要するよう指導し,又は指揮命令した亊実はなく,原告を解放することについての判断を自らに委ねるよう指導した事実もない。また,被告松永と被告宮村との間において,原告に対する拉致・監禁及び棄教の強要に係る共謀関係など存在しない。

(ア) 被告松永は,パレスマンション多門に滞在する原告の元を訪れ,原告と面談したことがあるが,これは,原告や原告の家族からの要望を受け,原告の同意の下に行ったものであり,原告に対してその意思に反して棄教を強要したものではない。また,元信者らがパレスマンション多門を訪れていたのは,元信者らが任意に被告■<後藤徹氏の兄>らと原告との話合いの手助けを行っていたためであり,被告松永の指示によるものではない。

  また,被告松永は,パレスマンション多門において,統一教会から脱会する旨の意向を表明した原告に対し,気持ちの整理のために手記を書くことを提案したものであり,そのことを強要したものではない。
  なお,被告松永は,平成10年に荻窪フラワーホームにいる原告の元を訪ね,原告と面談を行ったが,その際に,原告が主張するような言動を行ってはいない。

(イ) 被告松永は,キリスト教の牧師として,信者の家族らや元信者から求められた場合には,その求めに応じて聖書の教えと統一教会の教えとの違いを教えたり,家族の対応としてあるべき姿を話したりしているものであり,被告■<後藤徹氏の兄>ら以外の信者の家族らに対しても,信者に対する監禁や棄教の強制についての指導や指揮命令を行ってはいない。
(ウ)a 原告が被告松永において拉致・監禁や棄教の強要を行っていることの根拠として挙げる供述(甲26,41等)は,いずれも伝聞によるものであるか,著しく事実を歪曲したもめであって,信用性を欠く。また,原告がその証拠として提出する講義ノー卜(甲44)は,信者の家族らが信者との話合いを行う際の留意点等を記載したものであって,拉致・監禁の指導内容を記載したものではない。
ノート3
<甲44 講義ノート一部>

昭和62年9月3日に開催された原対協の発足準備会において原告の指摘するようなビデオが上映されたことはなく,原告の指摘するメモ(甲98の1)は,被告松永が,信者の家族らが信者の身の安全を確保し,乱暴な扱いをすることなく話合いを行うために統一教会の実態をいかにして伝えるかを試行錯誤する過程で試験的にビデオを作った際に,レジュメとして作成したものにすぎない。なお,上記ビデオについては,他の牧師らの意見を受けて使用することをやめており,被告松永において,これを他人に見せたことはない。このことは,被告■<後藤徹氏の兄>らが,新津教会での勉強会において上記ビデオやメモを見ていないと明確に述べていることからも明らかである。

  原告が拉致・監禁及び脱会強要活動のマニュアルを被告松永において書き取ったとするメモ(甲98の3)は,被告松永が,原対協の会合において参加者らから聴き取った体験談等の内容を,後日の参考になるものと思って書き留めておいたものにすぎず,被告松永において,その記載内容に従った行動をとったことはない。また,原告が拉致・監禁の計画書であるとするメモ(甲49の4,102)は,被告松永が信者の家族らから聰き取った内容を他の信者の家族らに対して個別に説明した際に作成したものや,信者の親が被告松永に対して語った内容を被告松永において書き取ったものであって,拉致・監禁の計画書などではない。
 なお,上記のうち,メモ(甲98の198の3,102) や原告の提出に係る甲101号証の1に記録された映像を収録したビデオは,いずれも被告松永が新津教会のロッカーにその他の資料と共に保管していたものであり,偽装脱会をして新津教会に出入りをしていた信者によって盗取されたものである。
 
<甲101号証の映像>

  b また,被告松永が被告宮村との間で信者に対する拉致・監禁及び脱会強要について連携し,密接な協力関係にあったという事実はない。

エ 被告法人
  いずれも知らない。

オ 被告宮村
  いずれも否認ないし争う。被告宮村が被告■<後藤徹氏の兄>らに対して原告を拉致・監禁した上で原告に対して棄教を強要するよう指導し,又は指揮命令した事実はなく,また,原告の解放の判断を自らに委ねるよう指導した事実もない。

 (ア) 被告宮村は,平成7年に被告■<後藤徹氏の兄>から原告と新潟で話合いをするということを聞いてはいたが,パレスマンション多門への移動やパレスマンジョン多門で行われた話合いについては,全く関与していない。同年9月11日に原告と被告■<後藤徹氏の兄>らとが話し合ってパレスマンション多門に移動して話合いを開始したという事実も,タップの従業員が同日に亡■<後藤徹氏の父>宅に行ったという事実も知らない。
  
 被告宮村は,平成10年1月頃から同年9月頃にかけて,被告■<後藤徹氏の兄>から原告が被告宮村と話合いをすることに同意している旨を聞いて,原告が信者であり続けることの是非について自分なりに考えることの手助けをすべく,統一教会の活動の問題点等について原告と話し合うために,荻窪フラワーホームを訪れ,実際にその話合いを行っていたものであって,原告に対する誹謗,中傷,罵倒などは行っておらず,原告も,平穏に,  その話合いに応じていた。なお,被告宮村は,同年1月に荻窪フラワーホームに通い始めて間もなく,荻窪フラワーホームの内側に南京錠のようなものが付けられていることを認め,被告■<後藤徹氏の兄>に対じ,ものようなものは必要がない旨を述べており,当該南京錠は,遅くとも同年3月までには,取り外されていた。また,被告宮村は,同年9月頃に被告■<後藤徹氏の兄>から家族のみで話合いを行う旨を伝えられて以降,タップにおいて勤務していた被告■<後藤徹氏の兄>から時折原告の様子について聞くことはあったものの,直接原告との話合いに関与することはしていない。

 (イ)被告宮村は,統一教会が組織的にその信者に対して教え込みを行い,信者をして他の人々の財産権を違法・不当に侵害したり,信者自身の人生や他人の人生や家庭を破壊させたりしている実情を踏まえ,信者及びその家族らを通常の生活に戻すことを目的として,信者と家族らとの話合いのために,信者の家族らに対し,統一教会についての正確な実情を伝えるなどして助言を行っていたものである。

  (ウ)被告宮村は,元信者や信者の家族らが組織する団体である水茎会からの依頼を受け,信者の家族らの相談に応じていたものであり,被告宮村が水茎会の会合その他の場において信者を拉致・監禁し,信者に対して棄教を強要することを指導し,指揮命令したことはなく,また,被告松永との間で,それらについての共謀を行ったこともない。

    原告が被告宮村において拉致・監禁や棄教の強要を行っていることの根拠として挙げる供述(甲24,43等)は,いずれも信用性を欠くものである。また,原告は,被告■<後藤徹氏の兄>及び被告■<後藤徹氏の妹>に対する脱会説得の際にも被告宮村が実際の説得に当たったこと,被告■<後藤徹氏の兄>らが水茎会の会合に通っていたこと及び被告■<後藤徹氏の兄>が被告宮村の経営に係るタップの従業員であったことから,被告宮村が原告に対する拉致・監禁及び脱会の強要に関与していたことは明らかである旨主張するが,上記各事実は,いずれも,被告宮村が原告に対する拉致・監禁又は脱会の強要に関与したことを示すものではない。さらに,原告は,被告宮村が原告の監禁及び棄教の強要に関与しているかのような言動を行っていた旨主張するが,被告宮村が原告主張の言動を行った事実はない。

(2)損害額

 ア 原告
   原告は,被告■<後藤徹氏の兄>ら並びに被告宮村及び被告松永の前記(1)の各不法行為により,以下のとおり,合計2億〇161万8527円の損害を被った。

  (ア) 逸失利益
    原告は,約12年5か月にわたり監禁を受け,その後も約50日に及ぶ入院治療を余儀なくされたものであり,平成20年賃金センサス(大卒男子)に基づて当該期間に相当する原告の逸失利益を算定すると,その額は8627万9417 円 となる。

  (イ)治療費
    原告は,約12年5か月にわたる監禁等により「全身筋力低下,廃用性筋萎縮(特に両下肢),栄養失調」の傷害を負い,上記監禁からの解放後,入院治療を余儀なくされたものであるところ,当該治療に要した治療費の額は,33万9110円である。

  (ウ)慰謝料
    原告は,約12年5か月もの長期間にわたり拉致・監禁,暴行,食事制裁,棄教強要を受け続け,人生の貴重な時間を奪われるなどしたものであり,その被った肉体的・精神的苦痛に対する慰謝料の額は,1億円を下回らない。

  (エ)弁護士費用
    原告は,弁護士に委任して本件訴訟を提起することを余儀なくされたところ,前記不法行為と相当因果関係のある損害としての弁護士費用の額は, 1500万円を下らない。

 イ 被告ら
 いずれも争う。 

(3)被告法人の使用者責任

 ア 原告
   被告法人は,牧師や伝道師に対して定期的に研修を行い,著しい非行があった場合には,その資格を停止し又は剥奪する権限を有し,牧師の人事について各個教会,当該牧師との合議による人事権を有しており,かつ,被告松永が主任牧師を務める新津教会の不動産を所有しているのであるから,被告松永の使用者に当たる。
   そして,被告松永は,前記の原告に対する拉致・監禁及び棄教の強要の指導及び指揮命令を,被告法人の宣教活動及び教勢拡大活動の一環として行っていたものである。
   したがって,被告法人は,前記(1)の被告松永の不法行為につき,使用者責任(民法715条1項)を負う。

 イ 被告法人
   否認ないし争う。被告法人は,被告松永との間において被告松永を指揮監督する関係にはなく,被告松永の使用者には当たらない。
  
次回からいよいよ本題の裁判所の判断に入ります。
これからも後藤徹氏の応援をよろしくお願いいたします。
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2014-02-05(Wed)
 

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楽しみにしてます。
2014-02-07 08:39 | matu8181 | URL   [ 編集 ]

救済のために居座る? 

「結果的に長期間にわたり留まることになったのは,原告において,自らが信ずる統一教会の教理であるところの統一原理の考えに従って,原告の家族を救済するために被告■<後藤徹氏の兄>らの元に居座ることとしたためである」

へえ~、原告は家族を救済しようとして、マンションに居座ったんだ~。

「原告がパレスマンション多門に滞在していた期間中は,被告■<後藤徹氏の妹>のみが原告と一緒にいることが多かった」

えっ?、救済すべき家族って、妹だけなの?
何年も何年も妹に話しかけたわけ?。かくかくしかじか、こうすれば救われるよ、って?

で、救済は果たせたの?
途中でラチが開かない、って思わなかったの?。
ラチが開かないと思うと、普通、作戦を変えるけどね~。

で、原告は作戦を変えた?
妹ではなく、別の家族にアプローチしようと…。
えっ、別の家族のところには行かなかった!?。
な、なんで!?!?!?

父の入院。そして、お葬式。
家族・親族の救済を考えたら、その場に行ったほうがいい。ある意味、絶好の機会だね。
えっ?、行かなかった!?!?!?
ど、どうして?!?!?!?!
救済しようと考えていたんじゃないのーーーー!?

そうかそうか、統一教会の統一原理という教えには、居座ることで家族が救える、という独特の救済観があるんだな、きっと。
まあ、宗教だから、一般人には分からない、そういうものがあるんだろう、きっと。

えっ!?、ない。そういう教えは、どこにもない、って。
なになに!?、そんなことやっている信者は世界中、どこを探してもいない、って。
文鮮明教祖だって、そんなことしなかった、って。
あらまっ。

どう考えても、理論的に話がつながらないんだよ、これって。
相澤哲裁判長もさぞかし理解するのに苦労されたことだろう。
2014-02-07 17:42 | みんな | URL   [ 編集 ]

苦肉の策 

 みんなさんが指摘している通りです。

 12年余にわたって外出することなく、部屋にとじこまったまま、「家族との話し合い」をするなんて、世界広しといえども納得するような人はいないでしょう。

 それゆえ、被告側は救済、家族を伝道するために部屋に居すわり続けたのだと奇想天外をことを持ち出した、でっち上げたのです。

 しかしながら、被告側の主張のどこにも、その実体、つまり後藤さんが家族に伝道するような具体的なことが書かれていません。
 虚構に過ぎないからです。

 爆笑問題なのだけど、私たち市井に生きる人が主張すれば、救急車がやってくるけど、菊のバッジをつけた人は堂々と公的な場で主張できる。
 怖い話ではありませんか。
2014-02-07 18:44 | 米本 | URL   [ 編集 ]

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プロフィール
拉致監禁被害者後藤徹氏の裁判を支援する会
世話人:宿谷麻子 <2012年10月15日逝去>
(強制脱会者)
世話人:koyomi
(強制脱会者)
世話人:小川寿夫
(自主脱会者)
世話人:yama
(強制脱会説得体験者。教会員)

連絡先:gotosaiban-contactus@yahoo.co.jp

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