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後藤徹氏兄の尋問傍聴記録-「続けてください」(裁判長)5連発

 尋問調書のほうは一回お休みして、5月14日に行われた被告・後藤徹氏の兄(以下、後藤兄)の証人尋問で興味深かったことを2、3、報告します。

 まずは概況。傍聴席42に対して抽選希望者は100数人。
尋問時間は10時から15時45分。閉廷予定は15時でしたが、被告代理人の主尋問が予定時間を超過したため、長引きました。原告代理人の福本弁護士が「こちらはいつも裁判所の指示に従って時間内に終わらせているのに、被告代理人はいつも約束を守らない」とお冠の、一言をかましていました。

 興味深かったのは主尋問。
なにしろ、想定問答が書かれたと思しきペーパーを見ながら、被告代理人が質問をすると、それを頭に叩き込んだかの如く、後藤兄はスラスラ、淡々と答えていくのです。
 なぜ、それがわかったのか。
質問する被告代理人がペーパーをめくるたびに、他の5人の代理人も一斉に頁をめくるのです。
まるで役者のセリフが合っているかどうか、舞台監督(被告代理人の弁護士は6人)が脚本を見ながら確かめているような感じ。朗読劇を鑑賞しているみたいでした。

 スラスラ答弁が一変したのは、午後から始まった反対尋問でした。
福本弁護士が質問すると、後藤兄はとたんに「・・・」(沈黙)の時間が長くなり、口を開いたかと思えば、尋問とは直接関係しない別のことをのらりくらりしゃべったり、「覚えていません」「記憶にありません」
終始ニコニコ顔の裁判長が一度だけ、「被告は質問に端的に答えてください」と訴訟指揮したのが印象的でした。

 後藤兄は、裁判長の顔を見ることなく、うつむき加減で、終始、覇気がなく、ぼそぼそ声。書記官の録音テープのマイクに集音されないことを心配したのか、被告代理人の山口広弁護士が証言台に近づき、マイクの位置を直したほどでした。

 裁判長の表情も、主尋問と反対尋問とでは変わりました。主尋問ではずっと穏やか顔。ところが、反対尋問になると、身を乗り出し、目を大きく見開き、被告兄が真実を語っているかどうか観察している風でした。
主尋問でも答えていたように、被告たちはこう主張しています。
 「(12年5ヶ月の期間は)原告の同意を得た上での話し合いであり、監禁では決してなかった。原告が外に出なかったのは原告の意思であった。ひきこもり状態でもあったし、氏族メシアの活動を実践していた」
 社会常識的には信じがたい主張です。裁判官もその疑問は同じだったようで、それゆえ、身を乗り出して、後藤兄の回答を聞こうとしたのです。

 興味深かったのは、反対尋問のときの被告代理人たちの目の動きでした。福本弁護士の鋭い追及に被告がどう答えるか。傍聴席や裁判官を見る余裕はなく、緊張した面持ちで福本氏と被告とを交互に見、ときに「早く反対尋問が終わらないのか」と思ったのか、時計をチラチラ見ていました。
むろん、反対尋問の模様を眺めているだけではなく、後藤兄に助け船を出すが如く、「(今の尋問は)誤導です!」と異議申し立て。
 福本弁護士が「誤導ではない」と反論すると、裁判長はそれを認めて、「続けてください」。異議申し立てが認められたことは一度もなく、「続けてください」が5連発!
 それほど、裁判官は後藤兄の回答を聞きたかったのです。
被告代理人たちは憮然とした様子でした。
 
 ところで、後藤兄が質問にまともに答えることができず、沈黙すると、福本弁護士は大声で、「回答なし!」
 これは厭味で言っているわけではありません。
 話はそれます。書記官は録音テープを聞きながら、尋問調書を作成しますが、実際の尋問が正確に調書に反映されないことがあります。ときに重要なことが欠落している場合があり、作成された尋問調書をめぐって裁判になったこともあります。
書記官とて人の子。「これはたいしたことではないから省略しよう」といったことはしばしばあります。
 それゆえ、後藤兄の「・・・・」(沈黙)が調書に反映されない可能性は低くはありません。そのために、福本弁護士はいちいち「回答なし!」と大きな声で語ったのだと思います。録音テープのマイクに向って。
「回答なし」の声があると、これまた被告代理人たちは憮然としていました。

 後藤兄の答弁内容、表情、態度。また被告代理人の度重なる異議申し立てが裁判官に与えた心証は、決していいものではなかったはずです。

 被告たちの陳述書が食い違っているのが明らかにされたことや、後藤徹氏の住民票が勝手に実家(東京・旧保谷市)に移され、選挙権を奪われていた事実が暴露されたり、けっこう見どころ多しの裁判でした。

 福本弁護士の最後の胸に染みるような言葉。
「12年5ヶ月間にわたって、一度も太陽にあたることなく、病気になっても病院にかかることなく、無為な日々を過ごす。これが家族の話し合いと言えるのか」
とても説得力がありました。

 裁判が終わって、原告後藤氏に感想を聞きました。
「監禁中に兄は、『統一教会は法廷でさえ平気で嘘をつく。身の毛がよだつほどだ。自分は絶対に嘘はつかない!』と豪語していました。
 それなのに、私の目の前で、嘘をつき続ける。ものすごく、胸くそが悪くなりました」

 次回の期日は6月3日。朝10時から夕方5時まで。午前中が被告松永牧師、午後が後藤兄嫁です。反対尋問の時間は松永証人が90分。兄嫁が40分。法廷は804号室です。

後藤徹氏
次回は反対尋問の続きです。いよいよ山口広弁護士の登場です。
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2013-05-15(Wed)
 

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2013-05-16 08:35 |  |    [ 編集 ]

対するは「助けてください」 

可哀想だけれど、被告の心の叫びとしたら、きっとこうかしら。
「続けてください」に対し、「助けてください」
事実を認めなければ、、、
真実に目を背けては生きていけないです。
事実を認めたほうが生きやすい。
事実を捻じ曲げる弁護士は信用できない。
ベランダ弁護士さんとか?
人間性疑いますね、この方
2013-05-16 20:03 | 名無しさん | URL   [ 編集 ]

氏族メシア活動って、どんな? 

〈原告が外に出なかったのは原告の意思であった。ひきこもり状態でもあったし、氏族メシアの活動を実践していた〉

後藤兄に聞いてみたい。
原告はいつから、ひきこもり状態(外に出たがらない、外に出ることを怖がる状態)になったのか。

原告は氏族メシア活動として、毎日、何をしていたのか。
同じ人に向かって、365×12=4380日間、同じ話をしても仕方ないだろうが•••。

ひきこもり&氏族メシア活動でマンション生活が12年5ヶ月に及ぶのをなぜ認めたのか。
それを問題視するなら、早々とマンションを解約して、原告を追放すれば良かっただけなのに•••。

2013-05-18 08:53 | みんな | URL   [ 編集 ]

倫理が欠落した弁護士 

名無しさん
>事実を捻じ曲げる弁護士は信用できない。
ベランダ弁護士さんとか?
人間性疑いますね、この方

 ほんとうにそう思います。

 一般に、弁護士は依頼者の利益のために弁護活動をします。
 このことを弁護士職務規定(旧弁護士倫理規定)では、次のように定めています。
「第22条:弁護士は委任に趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うものとする」

 しかし、依頼者の言いなりになって、事実をねじ曲げるようなことをしてはならないとも定めています。
「第5条:弁護士は真実を尊重し、信義に従い、誠実かつ公正に職務を行うものとする」

 殺人を犯した人の弁護を委任され、依頼者が殺人を犯していないと主張した場合であっても、弁護人はほんとうに殺人を犯していないのか、真実の発見に務め、真実を尊重して弁護活動をしなければなりません。
 極端な例で言えば、殺人を犯していることを知りながら、無実の訴えをしてはならないということです。

 真実の発見を疎かにしたり、真実を尊重しないようなことがあれば、弁護士は懲戒処分を受けます。

 後藤裁判の被告(兄・兄嫁・妹、宮村、松永)が「拉致監禁などしていない」と、代理人に訴えたとしても、弁護士はほんとうにそうなのか、真実の発見に務めなければならない。

 ところが、わが「霊感商法対策弁護士連絡会」(全国弁連)所属の弁護士たちは、真実などどうでもよく、弁護士倫理などどこ吹く風とばかりに、統一教会に打撃を与えればいい、それだけを目的に法廷活動を行っています。

 統一、反統一といった立場を抜きにしても、誰だってみんなさんが感じられたように、「ひきこもり&氏族メシア活動でマンション生活が12年5ヶ月に及ぶのをなぜ認めたのか。それを問題視するなら、早々とマンションを解約して、原告を追放すれば良かっただけなのに•••」と、首を傾げます。

 ところが、この疑問に「職務の自由と独立を重んじなければならない」(第2条)はずの弁護士たちは、何一つ答えることなく、被告の言い分通り、いやその主張をより強固にするために想定問答集をつくり、信じがたい答弁を後藤兄にさせる。

 山口広・山口貴士、荻上守生、木村壮、東麗子、中村周而
 一体、彼らは何のために弁護士になったのか。
 真実を発見(ジャーナリズムと同じ)し、その真実をもとに専門知識を生かし、社会正義を実現しようと思ったからではなかったか。
 しかし、長年、反統一の弁護士報酬でメシを食っていると、青年時代の志などとうに忘れてしまったのでしょう。

 法廷で彼らの顔を見ていると、偏見でしょうが、くすんで見えてしまいました。とりわけ山口広の場合、悪相すら漂っていた。いと悲し。
2013-05-18 10:07 | 米本 | URL   [ 編集 ]

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2013-05-20 08:34 |  |    [ 編集 ]

都合の悪いことは書かないカルト新聞 

私のブログで、傍聴記に関して記事を書きました。

★被告尋問 - 傍聴記を書かないエイト君
http://humanrightslink.seesaa.net/article/362311123.html
2013-05-20 22:41 | Yoshi Fujiwara | URL   [ 編集 ]

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2013-05-21 08:19 |  |    [ 編集 ]

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2013-05-22 08:33 |  |    [ 編集 ]

Re:都合の悪いことは書かないカルト新聞 

 ほんとだぁ!

 証人尋問があってから6日目だというのに、今もってカルト新聞 には載せていない。

 おかしいなぁ~?
 傍聴席がぼくの隣だったエイト君は、熱心に証言をメモしていたというのに。

 Yoshiさんが指摘している通り、反統一陣営に不利な証言を後藤兄さんがしたからという理由しか考えられない。

 ならば、「記者」という肩書は返上すべきですね。

 記者ではなく「アンチカルト活動家」だとしても、都合が悪いことは公にしないというのなら、その肩書も返上して、「アンチカルト策謀家」に変えるべきでしょうね。

 エイト君にはややガッカリ。
2013-05-22 12:52 | 米本 | URL   [ 編集 ]

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世話人:宿谷麻子 <2012年10月15日逝去>
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